【概要】
著者(監督):立花隆
アラ還の人びとをメインターゲットに行われた「自分史の書き方」講義のエッセンスを紹介する。実際の作例も引用されており、名もなき市井の人の物語にホロリとさせられる。幼少期の想い出とか、仕事でのトラブルとか、出会いと別れとか。
世代のせいか基本的にモーレツな感じ。スチュワーデス、記者⇒FPとなった人、小学校教師や全共闘からの松下マン、シンちゃんとの愛憎劇を繰り広げた女など、さまざま。筆致の濃淡も個性が出ており面白い。
【詳細】
これまでの人生の印象的なエピソード集を作成しておくべきか。
だが、壮年まで書かずに置いといて、書くべきタイミングになったら一気呵成に書くのがいいのかも。印象的なエピソードしか記憶に残ってないだろうしね。
<自分史の意義>
- 「自分という人間」と「自分が生きた時代」というものが不即不離の関係にあるということをなにかにつけて意識してもらいたい
- わたしは、人間誰でもシニア世代になったら、いちどは自分史を書くことに挑戦すべきだと思っている。自分史を書かないと、自分という人間がよくわからないはずだからである。
- 世界は、モノの集合体として存在するとともに、同時代を構成するたくさんの人間たちが共有する壮大な記憶のネットワークとして存在している。
<始める・続ける・面白くする秘訣>
- 恥となる部分も臆することなく書いている。そういう作品はいずれも相当読みごたえのあるものに仕上がっている。
- 途中でつまったらまた新しい段落を立てて、新しい文章を書き起こすだけで、なんの苦もなく文章を書き続けることができる。
- 自分史とはなにかといえば、一言でいえば、いろんなエピソードの連鎖として、自分の人生を語っていくことである。
- 自分の全体像が何となく見えてきたという気持ちが生まれてきたときが、自分史の書き時である。
<公式HP>