監督:アンジェイ・ワイダ
【概要】
東西を強国にサンドイッチされたポーランドの受難と許されざる戦争犯罪を描く。
真実の在処を問いかける。
【詳細】
<あらすじ>
虜囚パパ一家の話かと思いきや実は群像劇。
大将の「生き抜け」の言葉もむなしく将校たちの殆どは帰ってこない。
1940年にカティンの森で殺害されていたのだ。
1940年にカティンの森で殺害されていたのだ。
近代以降、強国に翻弄されることに定評のあるポーランド。
ソ連によりドイツが駆逐された後も安寧はない。
カティン問題への対応が「忠誠の尺度」なのだ。
カティン問題への対応が「忠誠の尺度」なのだ。
真実は、酒場や学校、教会墓地などの聖域でも守られない。
真実を明らかにしようと苦しみ、立ち向かった三人は無事全員死亡。
割られた墓碑が夕暮に沈んでゆく。
真実を明らかにしようと苦しみ、立ち向かった三人は無事全員死亡。
割られた墓碑が夕暮に沈んでゆく。
あ、まだ終わりません。
日記は真実を語る。
夫の血に塗れた日記が風でめくれる。ある頁から詳細な記述は絶える。
日記は真実を語る。
夫の血に塗れた日記が風でめくれる。ある頁から詳細な記述は絶える。
場面は移り、日記に記されることのない虐殺の光景がはじまる。
生きる希望は無残に擦り潰されてゆく。
生きる希望は無残に擦り潰されてゆく。
二万人の将校は行方も知らぬ機関車やトラックに乗せられゆく。
降車した途端、後ろから二人で羽交い絞めにされ、銃殺されてゆく。
降車した途端、後ろから二人で羽交い絞めにされ、銃殺されてゆく。
おぞましい殺人が組織的・機械的に淡々と行われてゆく。
穴に積まれた死体の手に揺れるロザリオ。
(そのためのブルドーザーだったのね…。)
レクイエムが流れてEND。胸クソ悪い。<印象>
リアルな殺人シーンが印象に残る灰色の映画。モノホン動画も適宜挿入される。
ポーランド語やドイツ語など非英語なのが良い。理解する気が消失するので楽。
ポーランド語やドイツ語など非英語なのが良い。理解する気が消失するので楽。
人間が芋づる式に増えるが、登場人物の顔や関係がよくわからない。
義母とのビミョーな関係など、静の芝居がいいですね。