著者:半藤一利×出口治明
評価:B
【評】
前期高齢者と後期高齢者が主に近現代の歴史について語り合う。
「まえがき」と「あとがき」が笑える。
出口「感動したのは座談会のテーマについて事前に用意された細かいメモをもって臨まれたことでした。手ぶらでのほほんと出かけた自分が恥ずかしくなりました」
半藤「わたくしはメモというよりもちょっとくわしく歴史的事実を書きとめた覚書をもってのぞんだのですが、出口さんはどのときもまったくの手ぶらであったということなのです。それこそ紙片一枚すらもっておりません」
客観と主観のズレを埋める冷静さがないと現実を読み誤るゾ、ってところか。
対談本にはありがちなこと言うと、あまり深みがない。アイデア出しには良いけども。
数字やファクトの裏付けをしよう、リアリズムに徹して世界を見よう、
人・本・旅で勉強するために早く職場から帰ろう、というあたりは教養おぢさんこと出口らしい言葉だったね。