Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

true tears

true tears Blu-ray Box
true tears Blu-ray Box

監督:西村純二

【評】
深夜アニメをリアルタイムで観るという愉悦を教えてくれた記念碑的青春群像劇。全13話。
比呂美を筆頭に、登場人物の心理の読み取りに力を使うアニメ。
少し屈折した心理や行動の不合理に翻弄されるあたりは却ってリアリティがあるとも云える。
今でも完全には理解できていないところがあるが、それでいいのかもしれない。

素直じゃないとか、嫉妬や勘違いとか、
お互いの言葉や行動に翻弄され、すれ違い、傷つきながらも、
少しずつ誤解が解け、理解し、己の気持ちに正直になっていく。
ひと冬の終った頃には、各々進むべき道すじをつけていた。
そんな雪国の恋愛模様を描いている。
基本的にイベントらしいイベントは起こらない中、麦端祭りの存在は大きかった。

登場人物の中では、やはり乃絵だな。
とても風変わりながらも魅力的なキャラクターととして息づいている。
ひと冬の出会いと別れが彼女をして、真実の涙を流せしめたのだなあ。
いつか飛べる日まで。
それにしても、乃絵の赤面シーン+「のえがすきた」に手袋置くシーンは、よかった。
雪国で、よかった。

比呂美は、ずっと闘っていたな。
乃絵とオカンと自分の感情と。
複雑性、現実性の権化といっても過言ではない。
乃絵の非現実的性を補填する、対になる存在だ。
オカンも昔、三角関係に陥った同族なんやろうな。

眞一郎は、いい奴だったな。
モテまくりだけど、いい奴だったな。
優柔不断系主人公ながらも、
比呂美・乃絵・絵本・踊り、全部ちゃんとしたあたりには好感が持てる。
たとえば10話、いきなり比呂美に好きだとか言わないあたりはマジメだと思った。

あいちゃんは、ちっちゃいけどおっきかったな。
名脇役だな。三代吉もな。
三代吉とのその後がドラマCDやBDエピローグで補完されていて、本当によかった。

3DCGは野心的だが、粗いので浮いているのが気になる。

<おまけ>
原作はHなゲームらしいが、アニメ版は登場人物や内容は全然違うし、ましてやHでもないため、原作アニメは別物として考えなければならぬ。
アニメの舞台は石川県の城端がモデル。城端駅にt tノートが置いてあることなどからして、本作品がこの雪の降るド田舎の知名度UPに貢献したのは間違いない。
なんでそんなこと知っているかって?
自分はいつだったか、金沢まで行った折に聖地巡礼を敢行してしまったから。

主人公は仲上眞一郎という絵本ボーイ。
↑の画像で思い思いの方向を向いているのは、何を隠そう本作のヒロインたちで、右から、石動乃絵(妹系、変わり者、アブラムシ)、湯浅比呂美(同居している幼馴染、完璧超人)、安藤愛子(通称:あいちゃん、背が低くて眞一郎君より一歳年上、これまた幼馴染、おっぱい)というお名前。
この三人の壮絶な3つ巴バトルが繰り広げられるのかと思いきや、あいちゃんは眞一郎の嫁レースから早々に脱落するので、実質は乃絵と比呂美の闘いであるといってよい。
中盤までは眞一郎に告白されるなど、乃絵が優勢に嫁レースをリードするが・・・。
「それ…なんの冗談?」や「あなたが好きなのは私じゃない」などの思わせぶりな各話の題名に、
キミも胸キュン間違いナシ。

本作品がよくあるハーレム萌え豚御用達アニメと一線を画している点としては、
登場人物の若さゆえの無鉄砲・一見不可解な心理・行動の描写、美しい自然や田舎の情景とうまく調和する美麗な映像、視聴後のさわやかさ、などが挙げられる。
またOP曲の『リフレクティア』やED曲の『セカイノナミダ』も本作品の独特なみずみずしさの演出に一役買っている。
興味を持った人は↓の公式サイトでさらなる情報を入手しよう。そしてJavaさんとtrue tearsを観ながら一晩語り明かそう。

www.truetears.

genocidekiss.sakura.ne.jp


公式サイト:http://www.truetears.jp/index.html
参考:http://genocidekiss.sakura.ne.jp/blog/2008/03/post_48.html