著者:S.W.Hawking 訳:林 一
評価:B+
【粗評】
「運動神経障害をもたらす病気であるALSにかかるというかなりの不運を別にすれば、私はほとんどすべての面で幸運だった」
人類の希望ホーキングが、brieflyに宇宙論ないし時間論の変遷そして最前線(当時)を描き出す。
相対論・量子論をかいつまんで説明しつつ、
ホーキング放射そして無境界説、弦理論まで到達する。
時間の矢についての考えには傾聴すべきものがある。
科学の限界を認識しながらも真理の探究をやめないのが科学者。
特異点の前で立ちすくんだり、人間原理に丸投げしたりはしないのだ。
それにしてもホーキング先生、
宇宙飛行士を引き延ばしたり、事象地平に閉じ込めたりとけっこうお茶目みたい。