評価:B+
【粗評】
熱力学第二法則~エントロピー増大の法則~をAからZまで。
はじめの2章を使ってエントロピーを導入。
pV図や、微笑ましくも本質を失わないモデルやシミュレーションともに 、
エントロピーの定量化、いろいろなエンジンを例にとった非対称性からの対称性の創造、
ギブズ自由エネルギーの紹介、散逸構造と続く。
熱力学や秩序・カオスについて知りたいキミに(・ε・)
私たちはエントロピー増大をなるべく少なくするような形で文明を進め、維持していく道を見つけなければならない。
私たちは破壊があるからこそ、構造が生まれるという意味で、破壊というものを崇拝さえしかねない。
私たち散逸構造は、世界のどこかを破壊しているからこそ生きていられる。
そして体の反応能力が低下して、破壊が起きている周囲とのつながりが事実上なくなってしまうまでは、生きているかぎり、いろいろな構造をつくりだしていく。
そして最後は、安定な平衡状態に落ちこみ、墓に入ることとなる。
けれども墓に入るまえは、私たちは自分自身をつくるためにカオスと結びつき、そのカオスを利用して、つかのまの平穏な状態を楽しみ、ときには惑わされて私たち自身やほかの人々の生活を人生の目的と考え、偶然訪れるチャンスによるが、多かれ少なかれ世界の歴史に先ほどのライフゲームのようなねずみの足跡を残すのだ。