Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

愛と死をみつめて

日活100周年邦画クラシック GREAT20 愛と死をみつめて HDリマスター版 [DVD]
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評価:B

いわゆる「純愛もの」の開祖ともいうべき映画(だと思う。なんせ1963(昭38)製作なんだもの)。サユリスト量産に大きく貢献したんだろうな。
昭和という時代のなせる業か、「こいつぅー」や「~なんてきらい!」などのセピア感満載のセリフや、誠→マコ・道子→ミコ(主人公のおふたり)などといったノスタルジイ溢れる仇名をこれでもかと聞かされることになる。たまにしか会えない上に、今のように携帯端末のない時代、二人は交わす手紙の中で遠くない将来の姿を夢想し、二人が受話器越しに交わす言葉は瞬時に愛の言葉となった。ラブい!なんてラブいんだ!さりとて恋人同士の二人にさわやかな風が吹いているのはどうしたことであろうか。「あゝ青春!」てな言葉がよく似合う。みずみずしい!清純なお付き合い推進派のJavaさんとしては、大いに推奨したい映画である。

が、そんな二人の清純な想いは、ミコ(小百合)の抱える恐ろしい病・軟骨肉腫によって翻弄される。苦しんでいる彼女を見ているのはJavaさんも辛かった。死期も近付いたころ、マコはミコの臥せるベッドに腰掛け、信州の山々の写真を見せながら、かなわぬ登山の旅の夢を二人で紡ぎあげようとする。


まあ良作と言っていいんじゃないんですか?ラストのマコが一人で叫んでる場面の意味がよくわかんなかったけれど。OPの背景がミコの編んでいたテエブルセンタアだと知ったときは世界の秘密を一つ解き明かしたような心持がしたよ。
しかしこうして古い作品を観ていると、昭和への憧憬は増すばかりだね。東京って昔からネオンがいっぱいだったんだね。