
武士道 (岩波文庫)
著者:新渡戸稲造(矢内原忠雄)
評価:A
旧5000円札でおなじみの稲造先生が英語で書いた、武士道の解説書だよ。訳者によると、原文は「時にゴツゴツと思われるくらいに簡潔雄勁」らしいで。
わが日本の話のみならず、古今東西の人物や故事についての幅広い知識が随所に挿入される。孔子の名前が出たと思えば、次はラファエロやミケランジェロが出てくるという風に。さすがは国際連盟で事務次長やってただけあるわ。夭折した長男の名前は「遠益(とおます)」らしい。新しすぎるだろ稲造。)
本書は全十七章から成るが、やはり一番のお気に入りは第十二章「自殺および復仇の制度」であろうか。