評価:B
【粗評】
本書の意図は、ただひとつ、これからどうするのか、よりも、いままでがどうヤバいのか、
この危機を西欧近代主義が生みだし、アメリカによって世界化された現代文明の大きな危機として認識する、というものである。いってみれば、この危機を、「文明の破綻としての経済危機」として認識する、ということだ
が主なので「脱成長社会」に関する話は8章のみ。残念。
最終章に主張の要約を掲載してくれる安全設計なので、まず要約をみて興味のある章を読んでいくのがよいだろう。
経済学の基本から、グローバリズム、アメリカ文明、日本の構造改革などについて説明。
「市場」が「社会」を土台として成り立っていることにもっと目を向けたいと思ったね。