Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

尾崎豊 アイ・ラヴ・ユー-尾崎豊との激走345日

著者:鬼頭明嗣
評価:B

【粗評】
アイソトープ設立、綱渡りにつぐ綱渡りでどうにかこうにかやりとげた全国ツアー。
そして突然の死―――。

猜疑心の塊である尾崎にふりまわされつづけた一年。
保護者役の著者は精も根も尽き果ててしまった。
彼の復活を支えた裏方たちの苦闘の記録。

間近で尾崎を見てきた人間の尾崎評は貴重。
ノンフィクションらしい面白さがある。

愛そう、愛されようと誰よりも強く願いながら、結果的には誰よりも深い孤独の道を選んでしまう。
それが、尾崎だった。

尾崎は、多面体の人間だ。
人懐っこく、思いやりに満ちあふれている、優しい尾崎。アイソトープの社長として、あくまでも礼儀正しく他人に接する尾崎。屈託なく笑う尾崎。疑心暗鬼にかられる尾崎。ヤクザまがいの声や言葉で恫喝する尾崎……。すべてが尾崎だ。そして、それらは、ほんの一瞬で移り変わっていく。表情も、声も、態度も。

ぶっつけ本番だというのに、尾崎はいい調子でステージを進行している。
あいつはやっぱり天才だよ……。たいした奴だ……。

穏やかな女性の顔が一瞬にして般若に変わる能面のように、それまでとはまるで違った“面”が表に出てしまう。尾崎は爆弾だ。だが、時限爆弾ではない。なにかのショックで突然轟音と炎をあげる、地雷のようなものだ。そして、地雷は、安全地帯をなんとか抜けてホッとした時に踏んでしまうことが多いのだ……。


【学んだこと、生かしたいこと】
俺と翔べ(・ε・)

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