評価:A
【粗評】
生物学、地理学、人類学、考古学、言語学などの知識を縦横に使いこなし、人類史の大いなる謎に迫る。
説得力あるデータや仮説で自説を次々に展開していく。
ポリネシアや東アジア、アフリカなどの地域の話に重きを置き、欧州中心の歴史観など超越している。
重厚で濃密な内容だが重複が多いのが瑕瑾。
なぜ、人類社会の歴史は、それぞれの大陸によってかくも異なる経路をたどって発展したのだろうか? 人類社会の歴史の各大陸ごとの異なる展開こそ、人類史を大きく特徴づけるものであり、本書のテーマはそれを解することにある。
歴史は、異なる人々によって異なる経路をたどったが、それは、人々のおかれた環境の差異によるものであって、人々の生物学的な差異によるものではない
アメリカ大陸やアフリカ大陸が南北に長い陸地であるのに対し、ユーラシア大陸は東西に長い大陸である。そして人類の歴史の運命は、この違いを軸に展開していったのである。(一部改変)
東西に長いユーラシア大陸は多様な動植物相を育んだ。
また、この地形が農作物や家畜の伝播を容易にし、鉄器・文字・社会の複雑化などの技術、そして、病原菌を生み出す人口稠密社会の形成を促した。
【学んだこと、生かしたいこと】
やっぱり環境って大事(・ε・)
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