政治無知が日本を滅ぼす [単行本]
著者：小室直樹
評価：D
始皇帝やヒトラーの例を引いて、日本人の政治に対する姿勢を戒める。暴君と名君は表裏一体であると著者は言う。しかし、日本の政治家の例が少なく説得力に欠け、不満。
漢語多めのゴツゴツしたオッサン臭い文体ゆえ読みにくさが目立つ。5章からは語る内容すらも難化する。
“近代デモクラシー国家の政治家にとって、一番の重罪は「良心の自由を犯す事」、二番目が「言論もしくは表現の自由を犯す事」である”
“政治家の任務は、「国民を幸せにし国家を安全にする」事にあるのだから、其の目的を実現する為には、普通の人間に許されない事でも許される場合が屢々ある”
“政治の世界は、一般人の生活世界とは違うのである。そう言う政治世界で有能な政治家である為には、政治家たるもの、権力欲に滾っている人間でないと駄目である”
