人を動かす 新装版 [単行本]
著者：Dale Carnegie 訳：山口博
評価：A
リンカーンやT & F. ルーズベルト、A. カーネギーら著名人の逸話など、膨大な数の実例を交えながら、人間操縦もとい人を動かすための原則が紹介される。なにせ1項目につき多いときには10例もの引用があるのだから、おのずと彼の言の説得力も高まるわけだ。しかもその実例が読んでて面白いときてる。読者がカーネギストになるのは自明の理である。
さて、何も言わず下記の原則を見て欲しい。ほめまくりである。
†人を動かす三原則
1. 盗人にも五分の理を認める
2. 重要感を持たせる
3. 人の立場に身を置く
†人に好かれる六原則
1. 誠実な関心を寄せる
2. 笑顔を忘れない
3. 名前を覚える
4. 聞き手にまわる
5. 関心のありかを見ぬく
6. 心からほめる
†人を変える九原則
1. まずほめる
2. 遠まわしに注意を与える
3. 自分のあやまちを話す
4. 命令をしない
5. 顔をつぶさない
6. わずかなことでもほめる
7. 期待をかける
8. 激励する
9. 喜んで協力させる
†幸福な家庭をつくる七原則
4. ほめる
彼はいう。
人は誰でも他人より何らかの点で自分の方がすぐれていると思っている。だから、相手の心を確実に手に入れる方法は、相手が相手なりの世界で重要な人物であることを率直に認め、そのことをうまく相手に悟らせることだ。
まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局所麻酔をするのによく似ている。
われわれには、他人から評価され、認められたい願望があり、そのためにはどんなことでもする。だが、心のこもらないうわべだけのお世辞には、反発を覚える。
よし、ほめよう。
一番かんたんなのはおそらくこれだ。ほめる。
