Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

青年の大成

青年の大成
青年の大成 [ハードカバー]
著者:安岡正篤
評価:B

「昭和三十八年七月、日光の田母沢会館で開催された全国青年研修大会において、安岡正篤先生は四日間にわたって講義をされた」ということです。安岡正篤先生という方は、東洋思想の研究と後進の育成に尽力された方らしく、漢詩の素養がおありのようです。ちょうど50年前の講義録ですが、平成の世を生きるわれわれにもよくあてはまることがいっぱいです。説教臭いなどと一言では片づけられない独特の語り口に惹かれる人がいるやもしれません。

“頭が良いというより、情緒が良いということが大事である。むしろ、優れた情緒の持ち主であってこそ、本当に頭が良い”

“「人間は青年時代に(いくつになっても同じだが)心のなかにはっきりした、正しい理想像、すなわち私淑する人物を持って、この理想像に向かって努力する、そこに到達するように努力するということが青年の運命を決する問題だ」”

“現代人の一般的缺陥は、あまりに雑書を読み、雑学になって、愛読書、座右の書、私淑する人などを持たない。一般に雑駁・横着になっている。自由だ、民主だということを誤解して、己をもって足れりとして、人に心から学ぼうとしない。これは大成するのに、もっとも禁物であります。”

“平生からおよそ善いもの・善い人・真理・善い教・善い書物、何でも善いもの・勝れているもの・尊いものには、できるだけ縁を結んでおくことです。これを勝縁といい、善縁といいます。”