新しい国へ 美しい国へ 完全版 (文春新書 903) [新書]
著者：安倍晋三
評価：C
ABEちゃんが総理（1回目）だったころにに出版されていた『美しい国へ』が増補されて復活。
ナショナリズム、米国・中国・東南アジアなどとの外交、少子高齢化、教育などについてABEちゃんが語る。
卑近な例えや引用が多いせいか文章からはやや垢抜けない印象を受けるが、それはABEちゃんの実直な人柄が表れなのだと考えることにする。彼が憂国の士であることを信じたい。マスコミの悪辣な印象操作に惑わされず、我々は、支持不支持はさておき、自分の意見を持つべきなのだろう。
”こうして日本が抱える課題を列挙してみると、拉致問題のみならず、領土問題、日米関係、あるいはTPPのような経済問題でさえ、その根っこはひとつのように思えます。すなわち日本国民の生命と財産および日本の領土は、日本国政府が自らの手で守るという明確な意識のないまま、問題を先送りにし、経済的豊かさを享受してきたツケではないでしょうか。まさに「戦後レジームからの脱却」が日本にとって最大のテーマであることは、私が前回総理を務めていた五年前と何も変わっていないのです。”
