【概要】
著者(監督):植村直己
人たらしマンことナオミは筆まめでもあった。
探検の準備で多忙な中でも方々への手紙を書き、日記を書き。やはり思うは公ちゃんのこと。公子夫人との共同作品ともいえる。やはり本人に語らせるのがベスト。
- 「俺は旅先でいろいろ多くの人から温く世話してもらっているが、いろんな人の親切を受け、何もかえせないが、その分は他の人にでもかえさなければならない。俺の世話になった分、せめて君の方で世話を受けた人にというだけでなく、他の人にでもその親切をかえしてくれ」
- 「かってないい方だが、俺は君と一緒になれたことに幸せを感じ、君に心から感謝している。いつわらざる事実だ。今までの旅と違って無事にやり通したいことと、旅の苦戦の中にも君の喜びを感じている」
【詳細】
<目次>
- 1:結婚という目標(ヒマラヤからの手紙;スイスからの手紙)
- 2:北極点をめざして(グリーンランド、カナダからの手紙;極北の越夏地からの手紙;カナダ、アラスカからの手紙)
- 3:見果てぬ夢(シアトルからの手紙;エベレストからの手紙;南極からの手紙;ミネソタからの最後の手紙)
- 夢中で暮らした十年間(植村公子)
<メモ>
【公ちゃん系】
- 「私の身も、もう自分のものであって自分のものでない、また、公ちゃんの体も、公ちゃんのものでない、私達のものであること」
- 「俺のような悪人につかまってしまったと、一生を棒にふってしまったとあきらめて下さい」
- 「今の俺の頭の中は半分から7~80%が公子君の事を思い、残す少々がこれからのグリーンランド行き」
- 「かってないい方だが、俺は君と一緒になれたことに幸せを感じ、君に心から感謝している。いつわらざる事実だ。今までの旅と違って無事にやり通したいことと、旅の苦戦の中にも君の喜びを感じている」
- 「誰れ1人いない、ただ自分1人テントにいる中にも、常に君がわが横にいて何一つ孤独感を持ったことがない。きっとテレパシーが働いて、君と俺を強く結んでいるのだと思う。俺は幸せもの、感謝するよ」
- 「東京と違ってエスキモーとの会話も少なく、孤独に走り、ゆきつくところは常に君しかないのだ。君の便りを100回以上も読むと、あきなければと思うのだが、何回読みかえしてもあきず、読みかえすたびに、今頃はどうしているのだろう、元気だろうか、血圧が低く体温が下るのなら、夏といえど、 腹巻きでもして保温すればよいのではと、 又、寝ているとき掛け布団をねぞうが悪く足でもけとばし充分に体を温めて寝ていないのではと、便の中の一言一句に夢と想像の世界に走るのである」
- 「君のヒザ枕に昼寝でもしたい」
- 「ねびえするなよ」
- 「11時以後の外出はつつしんで!」
【感謝系】
- 「俺は旅先でいろいろ多くの人から温く世話してもらっているが、いろんな人の親切を受け、何もかえせないが、その分は他の人にでもかえさなければならない。俺の世話になった分、せめて君の方で世話を受けた人にというだけでなく、他の人にでもその親切をかえしてくれ」
- 「だけど、いつも人、他人の厚意にあまえて、外に出ると人の世話になってばかりいる。人には本当に頭が下り感謝の気持ちだ」
【克己・悩み系】
- 「どんなことがあっても死にはせぬ。君のためにも無事成功させたいと思っている。安心して元気でいてくれ」
- 「それでも何んとかきり抜けられるよ。時が総て結果を表わし解決してくれる。心をおちつけてやろう」
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「生涯の中で、これ程、とまどい、苦しみ、どうしてよいかわからないのは始[ママ]めてです」
ナオミ著作もよろしく。