【概要】
著者(監督):宮島未奈
読めないことでおなじみ膳所。というか滋賀を舞台にご当地青春グラフフィティが開幕する。三部作らしいので、すべて読んでから評価を確定させたい。
西武大津店の閉店、文化祭での漫才・M1出場、坊主頭の高校デビューなど、基本的には成瀬と親友・島崎を軸にして中高生活が展開される。親友やクラスメイト、モブキャラ視点から照射された光で成瀬および滋賀ライフが浮かび上がっていくしくみ。
・「わたしはお笑いではなく成瀬に熱いのだ」
・「島崎が付いてきてくれただけでいいんだ」
・「わたしはずっと、楽しかったよ」
あたりの言葉はじんわりきたね。著者の経歴もあって京大に行ってくれそうなので大学編は読みたい。
成瀬氏、硬派なダ調の話し方で器用。ニュートラルに見えて実は熱い。毅然とした浮き方で、じわじわ魅力を感じてくる。周囲の人に等身大のあこがれを抱かせるタイプ。「大きい数を見ると素因数分解したくなるんだ」ということで理工系でスマホを持たない絶滅危惧種。県外人には観光大使然として琵琶湖知識を披露する。
【詳細】
<目次>
<メモ>
- マスクや校内イベントの中止など、コロナ禍の世相が刻印されている。
- 流行の事物の固有名詞が無修正で出る。西川貴教、ミルクボーイ、緑と黒の市松模様のマスク、ポケモン・スマブラ・あつ森など。
- 「だ」系:https://ncode.syosetu.com/n4943du/