【概要】
著者(監督):是枝裕和
コレエダ・ムービー。母子とブローカーとブローカー狩りが、各地を旅しながら赤ちゃんポストが生んだ悲喜劇を満喫する。名前も経歴も嘘つき揃いの3+2人でGO! ロードムービー感がありワクテカ感がある。5人の旅のコミカルな面とシリアスな面があざなえる縄の如しになっており、母の強さと逡巡が感じられる。個人的には(おそらく共感を得られるものと思うが)遊園地や決戦前夜のシーンが好きだなあ。ラストは可能性を感じさせるものであり未来志向的。
【詳細】
<メモ>
- 母子とブローカーとブローカー狩りが、各地を旅しながら赤ちゃんポストが生んだ悲喜劇を満喫する。名前も経歴も嘘つき揃いの3+2人でGO! ロードムービー感あり。1000⇒2000⇒3000⇒4000万ウォンと、オークションのごとく売値がアップしていくウソン君の運命やいかに。
- チーム長サイドのシーンでソヨン氏の運命のやりきれなさを代弁させる。部下の女刑事の感じ、好みかも。おとり捜査はBB(ベイビー・ブローカー)の該博な知識の前に失敗した。
- イクメンだったり不妊治療に詳しかったりクリーニングや裁縫ができたりと、良物件じゃないのかいメンズ二人よ。
- 我が子を捨てたのは人殺しの子になってしまうからで、里親に実子として育ててもらえるには嬉しいが会えないというジレンマ。愛してはいるけど情が移るから声をかけないとか、そんな若き母の逡巡が感じられたね。傘を差さずにカッパを着て子供をひしと抱きしめる序盤シーンも印象的であった。
- 遊園地の観覧車3on2よかったね。2人の若人の恋人感とか特に。捨てるのにも理由があるとか、でも許さなくていいとか、母のかわりにソヨンを許すとか、捨てたんじゃなくて守った(堕胎せずに)とか、けっこうキザなのよ彼☜ほんとにそう。モザイクみたいに手で目元を隠す⇒取ると涙のシーンとかもう恋人やん。いっぽう残り物3人はギャグ要員だった。
- ウソン君引渡し前日のクライマックス前夜感がよかったね。生まれてくれてありがとうx4のあと、少年がソヨン氏に「生まれてくれてありがとう」と伝えるナイスプレー。恥ずかしくなって寝るみんな。ええやん。
- ウソンベイビーの処遇はどうなる。チーム長、貰い手予定だった人、母ソヨン、そして集合写真を吊り下げた車に乗る誰か…。メンバー中最年長のソン・ガンホは汚れ役を引き受けて姿を消した(4000万ウォン発見)。可能性を感じるラストであり未来志向的と言える。
- カタカナ語や漢音が日本語とめっちゃ似てるやんけ(クズ、三等分、小学生、赤ちゃん、観覧車、バトンタッチ、ケースバイケース、洗車場など…)
- 兵役とかチキン屋とかの韓国あるあるが興味深い。