【概要】
著者(監督):劉慈欣 大森望ほか訳 立原透耶監修
(Ⅰ)文化大革命のドキュメンタリー感、三体世界の寓話感、カウントダウンのサスペンス感、地球外生命体との交信というSF感。中国現代史とSFが接続する。
αケンタウリという案外近場にヤバい奴らがいた。乱紀と恒紀が不規則に襲う三体世界の過酷な環境、三体人の超高速航行や高次元時空の展開能力。「虫けら」の我々は一矢報いることはできるのか。三体VR世界もトンデモだが、大型船をゆで卵のごとくスライスする作戦も斬新。若干ツッコミが追い付かないところはある。
Ⅱ・Ⅲまであるらしいので、Ⅲ出たら一気に読もうかな。
【詳細】
<メモ>
(Ⅰ)
- 三体問題を地で行く乱紀と恒紀の不規則さとか、干し椎茸とかした人間を水に投げ込んで復活するとか、人列コンピュータの壮大さとか、三体世界ふしぎ。
- 「不可思議な出来事にはかならず裏がある」史強さん、謎の頼り甲斐がある。
- ナノマテリアル技術を用いた宇宙エレベータやエッグカッターとか、三体世界の歴史を再現したVRゲームとか、反物質を利用した亜光速宇宙航行とか、ミクロ次元の操作とか、加速器実験への干渉による科学技術発展の抑制とか、かがくのちからってすげー! 数字の列が視界に映るゴースト・カウントダウン、こわっ。
- 中国現代史はどこまで触れていいネタなんだろう…。
来て! この世界の征服に手を貸してあげる。わたしたちの文明は、もう自分で自分の問題を解決できない。だから、あなたたちの力に介入してもらう必要がある。
「偉大なる三体艦隊はすでに出発した。目的地はこの太陽系です。艦隊は、いまから四百五十年後に到着する」
文潔の表情は穏やかなままだった。なにがあっても、もう彼女が驚くことはありえない。
人類「どうなっちゃうの私~!???」