【概要】
著者(監督):下川裕治
鉄道、バス、タクシーを駆使しつつ、西安~カシュガル~テルメズ、ペシャワル~ガヤ~西安を訪ね歩く。なるべく玄奘ルートをなぞりつつ、玄奘の苦労や旅情に思いを馳せる。ギリギリでつながる交通手段。そんなにディープではないかな。
とりあえずウズベキスタン行きたくなった。
【詳細】
<メモ>
「あのときの夏目雅子、きれいだったなぁ」☜それね
国境近傍はやっぱり剣呑な雰囲気が。現地のリアルを活写する。
- 中国の「一帯一路」の拡がり、豊かになる中国人。
- ウイグル人への弾圧(執拗なセキュリティチェック、鉄パイプ訓練、鉄格子…)、したたかに生きるウイグル人。
- 共産圏から放り出されて30年も経たない中央アジア諸国、意外と多い朝鮮系の人々。
- インドのいい加減さと複雑さと優しさ、パキスタン風デコバス、クソ暑そうなインドの寝台列車。
カリマバードにて:
桃源郷… ×:なにもしなくても木々に果物が実り、畑に作物ができる世界
〇:皆で谷を守る。その努力を、誰もが惜しまない……。こうして保たれている世界
旅の終わりにおセンチに。
怖いほど青い空を見あげる。心細い旅の途中で、その風景や情景に心が奪われる。 柳絮が舞うカシュガルの浅い春、イシク・クル湖のさざ波、レギスタン広場の贅沢な夕暮れ、ミチニの展望台から眺めたアフガニスタンの国境、パキスタンとインドの国境を包むフラッグセレモニーの地響きのような人々の声、フンザの優しい谷の眺め……。旅をやめ、このまま居続けたい思いにまた揺れる。
玄奘にもそんなときはあったはずだ。こうして砂漠の空を見あげていた時間……。
唯識はじっくり取り組んでみたい思想テーマ。