【概要】
著者(監督):佐藤信ほか
邪馬台国から平安時代まで日本の古代史の大きな流れを概観しつつ、主な論点を整理する。上古の昔の東アジア情勢の緊迫感、皇族と貴族・豪族グループの権力闘争と政権安定化、新都造営のダイナミクス、官僚制の浸透と税制の発達など、カビ臭い古代が少し色づいて見えてくるかも。古代の人々も闘争や社会改造に心血を注ぎ、その一方で日々の暮らしを着実に変えていったんだなあ、としみじみ思うのであった。
【詳細】
大王(天皇)権力の伸長・抗争・安定化、権力を支えるパートナーの変遷、民と土地の支配方法、東アジア情勢など、あんまり人気のなさそうな古代史がちょっと興味が持てるようになるかも。
蘇我氏や受領、正倉院などへの印象が単純なステレオタイプから変わるかも。
<目次>
- 邪馬台国から古墳の時代へ
- 倭の大王と地方豪族
- 蘇我氏とヤマト王権
- 飛鳥・藤原の時代と東アジア
- 平城京の実情
- 奈良時代の争乱
- 地方官衙と地方豪族
- 遣唐使と天平文化
- 平安遷都と対蝦夷戦争
- 平安京の成熟と都市王権
- 摂関政治の実情
- 国風文化と唐物の世界
- 受領と地方社会
- 平将門・藤原純友の乱
- 平泉と奥州藤原氏