著者(監督):松本清張
【概要】
小説で身を立てるまでの半生記。貧しく地味で展望もない。「絶えずいらいらしながら、それでいて、この泥砂の中に好んで窒息したい絶望的な爽快さ、そんな身を虐むような気持が、絶えず私にあった」。慣れない商売や苦労が晩成の社会派作家を生んだ。
【詳細】
私に面白い青春があるわけではなかった。濁った暗い半生であった。
暗っ!
Hの妹との強制ランデヴー、朝日新聞での人間・組織観察、出自や貧富を帳消しにする兵隊生活、商売の仕組みや難しさを肌で知った帚売り。
いろいろ苦労したようだが、「暇を見つけては雑読」していたこと以外は作家らしくない。
遅咲きだけど開花してよかったね!
<その他>
「香春口」、「星加清明」に反応してしまったのは秘密。