著者(監督):伊丹十三
【概要】
モーレツ男社会でひとり闘うおかっぱそばかすおばさん。
手に汗握る修羅場や地味な潜入捜査を経てガサ入れに至るカタルシスははかりしれない。
【詳細】
<あらすぎるあらすじ>
いきなりチューチューする足が悪いヤの人。
またぐらまさぐりながら電話。股にティッシュがいやらしい。
オカッパ頭に豹の如きソバカスを纏った、アネゴ肌のおばさん登場。
帳簿の売上ごまかしもパチンコ脱税も見逃さない。税務署の人?
ラブホ経営でマネーロンダリングする権藤さん登場。オバさんへの絡みがいやらしい。
コワい人との修羅場を幾度もくぐり抜け、マルサに栄転。
~マル査編~
ババア脱ぐな。寝転ぶな。
ガサ入れしてハンコや領収書発見。ランドセルや日本人形の中も見逃すな。
コーヒーカップ割らせて警察呼ぶなどのテクニックも活用して首級を挙げていく。
異動後も権藤さん出る。
権藤さんに捨てられた女がタレ込み。雨に打たれゴミをあさるとマル秘文書が。
アベックバイクで尾行した仲の課長の演技力もあって、強制捜査実施。
口紅の中のハンコ、本棚のうしろの隠し部屋も見逃すな。
祭りの後、無人のデスクを映してカメラOUT。
好敵手の血文字と「負けたよ」で終幕。
<印象>
- 静の芝居が多く息が詰まることも。
- そんな中、無理なく横溢するユーモアがすばらしい。
・コロ付き椅子蹴られてすべる
・同時にハゲ上司と頭なでる
・赤んぼに変顔
・たびたびの寝癖
・「ダメよ~ダメダメ」
- 男社会で稀少な女でもあり、女親として権藤息子を補導したりする(社長室でTVゲーム(マリオ)、子供に「チンしなさい」)。いろいろな多面性を感じられる。
- 暗視スコープ、デカい携帯電話、安全靴、電卓、ホワボ、電子レンジ、コンピュータなど当時の最新テクノロジーが登場するあたり、ジャパンアズナンバーワンでバブリーな当時の雰囲気を感じる。
- サスペンス風音楽が耳に残る。
- 宮本信子×津川雅彦。