Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

講談社学術文庫

空海の思想について

空海の思想について (講談社学術文庫) [文庫]著者:梅原猛評価:B+【粗評】空海は(中略)仏教がもっていたこの現世にたいする否定精神を否定する。それが密教の精神であり、それこそ、大乗仏教の究極的精神であると彼はいう。世界というものはすばらしい。…

本を読む本

本を読む本 (講談社学術文庫) [文庫]著者:M.J.Adler C.V.Doren 訳:外山滋比古 槇未知子評価:B【粗評】本の本。初級読書、点検読書、分析読書(、シントピカル読書)について解説。誠実に、批判しながら、編集しながら、読もうね~。いや~、耳が痛いです…

留魂録

吉田松陰 留魂録 (全訳注) (講談社学術文庫) [文庫]著者:吉田松陰 訳注:古川薫評価:B+【粗評】身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ぬとも 留置かまし 大和魂 十月念五日 二十一回猛士松陰先生の遺書・留魂録。死を目前に、獄中わずか二日で書き上げた文字通り魂の…

おくのほそ道

英文収録 おくのほそ道 (講談社学術文庫) [文庫]著者:松尾芭蕉 英訳:ドナルド・キーン評価:A【粗評】日本の心をキーンが翻訳。現代語訳はないが時代が下っているので問題なく読める。「夏草や」「閑さや」の俳句・短歌だけでなく、地の文も趣満載。芭蕉が…

植物知識

植物知識 (講談社学術文庫) [文庫]著者:牧野富太郎評価:B【粗評】世界のトミーが小ネタをはさみながらおなじみの植物について解説してくれるぞ。花は、率直にいえば生殖器である。と冒頭の率直な言葉にもあるように、草花の繁殖機構に重点が置かれている。…

顔の文化誌

顔の文化誌 (講談社学術文庫) [文庫]著者:村澤博人評価:B【粗評】膨大な資料を渉猟しながら、日本人の美意識の変化、化粧・装飾の変化をたどる。海外文化の流入や、髪型の変化に従って「美」の基準が移り変わっていくさまが面白い。眉剃り・お歯黒文化が滅…

氷川清話

氷川清話 (講談社学術文庫) [文庫]著者:勝 海舟 編:江藤淳、松浦玲評価:A【粗評】海舟王翁のべらんめえ談話が、項目ごとにほぼ時系列で整理されている。岩波の『海舟座談』の23倍くらい読みやすい。編集作業の苦労が随所にちりばめられている。翁の記憶違…

怪談・奇談

怪談・奇談 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集) [文庫]著者:小泉八雲 編:平川祐弘評価:B【粗評】『耳なし芳一』『雪女』『轆轤首』などの定番はもちろん、雑多な怪談・奇談をLafcadio好みに再構成。『因果話』がいちばんセクシィ。【学んだこと、生かした…

君主論

君主論 (講談社学術文庫) [文庫]著者:Niccolò Machiavelli 訳:佐々木毅評価:B【粗評】剣呑な時代を生きたマキアヴェッリ先輩のポッと出の人向け君主論。懇切な講談社学術文庫クオリティで読みやすい。岩波も頑張ろう。冷徹で計算高い君主になりたいキミに…

カエサル

カエサル (講談社学術文庫) [文庫]著者:長谷川博隆評価:B【粗評】人物像・評価が錯綜 「歴史」と「伝記」の間をねらって書いてみた、とのこと。(~を思い出す)とフォロー体制が整っているので人物名を失念しても大丈夫。語り口も手伝って全体的に平易。…

目に見えないもの

目に見えないもの (講談社学術文庫 94) [文庫] 著者:湯川秀樹評価:B【粗評】戦前に発表された湯川センセイの文章を集める。御謹製の和歌も。彼の慧眼は現代にあっても色褪せない。第一部では素粒子物理学に限らず自然科学一般について。第二部・第三部は来…

満州国

満州国 (講談社学術文庫) [文庫]著者:岡部牧夫評価:B【粗評】「一四年間にわたる日本の全面的な東北支配について、その中心となる三つの問題――支配体制、産業開発、農業政策を軸にのべ」る。終章のまとめ具合がすばらしいのでここから読んだ方がわかりやす…

性の民俗誌

性の民俗誌 (講談社学術文庫) [文庫]著者:池田弥三郎評価:B【粗評】もはや民俗誌の中でしか見ることができなくなった、近代以前の日本人の性に関する風習・考え方を主に文献から調査する。「かつぎ」「一夜妻」など地域固有の風習が面白い。人間と神の関係…

福翁自伝

福翁自伝 (講談社学術文庫) [文庫]著者:福沢諭吉 校訂・校注 土橋俊一評価:A【粗評】諭吉が晩年に口述筆記した痛快無比の自伝。もち口語体。当時のにほひが感じられて実によい。文章の軽妙洒脱なところに才を感じる。中津でくすぶっていた少年時代、適塾DQ…

菊と刀(原題:THE CHRYSANTHEMUM AND THE SWORD)

菊と刀 (講談社学術文庫) [文庫]著者:Ruth Benedict 訳:長谷川松治評価:B【粗評】ベネおばさんの日本人論。必ずしも日本人の本質を言い当てているわけではないが、日本を一度も訪れたことがない筆者がこれを書いたと思うと、その慧眼には感服せざるを得な…

学問のすゝめ

学問のすゝめ (講談社学術文庫) [文庫]著者:福澤諭吉 校注:伊藤正雄評価:A*【粗評】壱萬円おぢさんこと諭吉の代表作。全十七編からなる歴史的ロングセラー。諭吉の舌鋒が冴えわたる。彼の前では釈迦も孔子も涙目だ。百数十年前の著作ではあるが、青少年向…