Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

同志少女よ、敵を撃て

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【概要】著者(監督):逢坂冬馬 「ドイツ軍も、あんたも殺す! 敵を皆殺しにして、敵を討つ!」 独ソ戦(ソ連サイド)×女スナイパーという、日本では比較的珍しい題材。キャラ付けや読みやすさが適度にライトめで次世代ノベル感がある。シスターフッド的な…

確率思考の戦略論

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【概要】著者(監督):森岡毅 今西聖貴 USJ立て直しでおなじみのマーケター(現:刀マン)が、数学的マーケティングの要諦を解説。曰く、「ビジネス戦略の成否は『確率』で決まっている。そしてその確率はある程度まで操作することができ」、「日本社会の合…

ピスタチオ

【概要】著者(監督):梨木香歩 ペンネーム「棚」さんが世界の謎に導かれアフリカに飛ぶ。アフリカの陽光と呪術性がもやもやしている。ロードムービー感あり。片山海里、『アフリカの民話』、大雨、異常気象、愛犬の病気、洪水、三つの死、ダバ、呪術、ジン…

中谷宇吉郎随筆集

【概要】著者(監督):中谷宇吉郎 樋口敬二編 人工雪の研究でおなじみ中谷宇吉郎の随筆集。寺田寅彦の薫陶のためか守備範囲は雪や気象学のみならず物理や化学、地学全般にわたる。科学研究においては「無邪気なそして純粋な興味が尊い」とのこと。ちゃんと…

楢山節考

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【概要】著者(監督):深沢七郎 正宗白鳥曰く「この作者は、この一作だけで足れりとしていいとさえ思っている」。☜いや、全くその通りです。 表題作は老婆おりんの半ば陶酔した自傷行為とか、姥捨ての風習とか、暗い情念が渦巻いている感じが印象的。 【詳…

日本史サイエンス 弐

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【概要】著者(監督):播田安弘 近代以前はいつでも対馬の海が外国との関門で、鉄の道と翡翠の道があったということで、今回は日本海側とくに山陰に注目。著者の得意分野である船舶関連の知識をメインに使って、科学的・定量的に神話や歴史書を紐解く。日蝕…

古代中国の24時間

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【概要】著者(監督):柿沼陽平 かりに読者が秦漢時代の世界にワープしたらどうなるかを考え、ロールプレイングゲームの体裁をなるべく崩さなようにしながら、当時の日常生活について描写することとした。願わくは之を語りて現代人を戦慄せしめよ。 なろう…

地球の中身

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【概要】著者(監督):廣瀬敬 「地球全体は一つの大きな「システム」であり、大気からコアまでの要素(層)が相互に作用し合い、その結果として地球表層の環境が決まっているのです」ということで、地表や宇宙(外側)だけではなく内側も見てよね、と中身を…

語る西田哲学

【概要】著者(監督):西田幾多郎 西田の講演録といったところ。表紙が渋すぎる。気が遠くなるようなドイツ語の横文字、観念的な図、一見数学的な式の数々に圧倒される。が、「もっと深い大きいものが要るね、思想でも文学でも」の言葉にあるように、西洋思…

陸軍中野学校全史

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【概要】著者(監督):斎藤充功 小野田さんでおなじみ陸軍中野学校の何たるかについて、可能な限り復元を試みた。辞典のごとき分厚さを誇る(630頁)。著者曰く、『もっとも知りたかったことは「卒業生の戦後」であった』。また、留魂碑二十三年祭にて、「私…

桜の森の満開の下

【概要】著者(監督):坂口安吾 『堕落論』しか読んだことなかった安吾。ちょっと大人向けで不気味な、死の香り漂う短編集。歴史ものが多く、小悪魔系な姫が多数登場する。「紫大納言」「桜の森の満開の下」「夜長姫と耳男」あたりが好印象。 【詳細】<目…

数学の世界

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【概要】著者(監督):森毅 竹内啓 <数学を、不完全な人間のなんらかの意味での「完全性」を求める努力の過程とみなすと、それはなによりも「面白い」> ということで、数学や数学教育にまつわるアレコレを好き勝手に語る。牧畜文化と数の認識の関係、基数…

察しない男説明しない女 男に通じる話し方 女に伝わる話し方

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【概要】著者(監督):五百田 達成 ちょっと前にはやったよね、これ。ブックオフ(古市かも?)にて回収。 「この本の男と女は、『自分とは異なるコミュニケーションっをする=言葉の通じない、分かり合えない相手』の比喩です」ということで、性別に関係な…

指揮官の決断 満州とアッツの将軍 樋口季一郎

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【概要】著者(監督):早坂隆 知る人ぞ知る樋口季一郎。杉原千畝の陰に隠れがちであるが、一部界隈ではオトポール事件で中心的役割を演じたことでおなじみ。「参謀長、ヒットラーのお先棒を担いで弱い者いじめをすることを正しいと思われますか」の言葉が流…

暗記しないで化学入門

著者:平山令明 (新訂版) この本での主役は電子である。最も重要な登場人物(?)である電子が、この本の大切なキーワードである。電子というものの性質や挙動が理解できれば、化学のかなりの部分が理解できるからである。分子中や分子間の電子の動きが予…

斎藤茂吉歌集

【概要】著者(監督):斎藤茂吉 編:山口茂吉・柴生田稔・佐藤佐太郎 近代の代表的歌人・茂吉の和歌を集めた。子規をリスペクトしているあたりからして、素直で写実的なものが多い印象。と思いきや性欲シリーズが謎に充実しており、自身の内面を見つめなが…

スティグマータ

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【概要】著者(監督):近藤史恵 たった二秒。一日、五時間から六時間、十五日間走り続けて、たった二秒のタイム差が運命を分ける。ツール・ド・フランスがどれほど過酷なレースか、それでわかるはずだ。 タイのホテルにて回収。ミステリ風味のあるスポーツ…

官僚川路聖謨の生涯

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【概要】著者(監督):佐藤雅美 地味。 淡々とした筆致で幕末の激動期を生きた一官僚の生涯を描く。名前が聖「膜」に見えた。彼そのものがくっきり歴史に残っているわけではないようだが、それもまた人生。他者の人生が彼の人生を浮かび上がらせるのかも。…

愉楽の園

【概要】著者(監督):宮本輝 タイのホテルの別館の8Fのプールの近くの蔵書棚の中で発見。出版が30年ほど前とやや古いが、タイの空気感や雰囲気が著者一流の観察眼で匂い立っている。物語はDEEPでDARKで淫靡な雰囲気の中、東南アジア的な気だるさを全体にま…

ジュリアス・シーザー

【概要】著者(監督):W. シェイクスピア 訳:中野好夫 シェイクスピアのものした有名な悲劇。舞台は古代ローマながらも16世紀末英国の当時の服装や風俗が何気なく取り入れられており、現代劇であったことが窺える。あとは人物の近代的価値観とか。日本語訳…

O.ヘンリー傑作選

【概要】著者(監督):O. ヘンリー 訳:小川高義 (Ⅰ:賢者の贈りもの)軽妙洒脱でコメディ成分多めのショート・ストーリィの名品を集めた。ちょっと笑えて・ちょっといい話が多い。物語の展開やオチがなかなかひねってあり興味を惹くのと、訳がこなれてい…

華厳の研究

【概要】著者(監督):鈴木大拙 奈良の大仏でおなじみ華厳経の思想について、著者の得意分野の禅をからめて論考する。曰く「それは単なる大乗仏教哲学ということでなしに、世界思想史上の一期を画するものとして、『華厳』を見なければならぬのである」。融…

漢字 生い立ちとその背景

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【概要】著者(監督):白川静 甲骨文字に由来する漢字は、古代中国人の「生活の記念碑」。我々の想像以上に、漢字には中国上古の時代の呪術的な思想が象形化されているのだ。 家畜や異民族の犠牲、媚女や蟲毒とかがまさにそれ。万葉集の引用もちょくちょく…

ゴータマ・ブッダ

【概要】著者(監督):早島鏡正 タイの砂浜、木漏れ日のなかで南風に吹かれながら読んだ。執筆の動機は「ゴータマ・ブッダが道を求めて歩んだ求道者であり、さとりを得てもなおかつ道を求めて歩きつづけた人であったことを明らかにしたかった」からであると…

太陽と乙女

【概要】著者(監督):森見登美彦 エッセイや寄稿、巻末解説など、もろもろの数ページ程度の文章を集めたもの。読みやすく区切りやすく、曰く「眠る前に読むべき本」。重複はあれど、モリミーの世界観や思想について、よりディープに知ることができる。小説…

唐の行政機構と官僚

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【概要】著者(監督):礪波 護 表題と付録の「唐代百官表」を見てわかる通り、明治の官職名が三省六部のそれから取られたことから説きはじめ、唐の官僚機構その他についてコアすぎる話をする。Ⅱ・Ⅲ(県尉、制誥)はあまりに専門的なため珍しく読み飛ばした…

親鸞をよむ

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【概要】著者(監督):山折哲雄法名の由来、転居、伝道、妻・娘(恵信尼・覚信尼)、など、愚禿親鸞に関するよもやま話をする。『教行信証』重視の姿勢や道元や日蓮などのほぼ同時代人との比較はまあまあ面白いが、親鸞の人間味あるリアル像を追求していた…

ビザンツ帝国 千年の興亡と皇帝たち

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【概要】著者(監督):中谷功治 東地中海にしぶとく居座ったことでおなじみ東ローマ帝国もといビザンツ帝国。もっともその特徴が表れたといえる7-12世紀の帝国中期について著者が語る。領土を大局的に見れば縮小しながらも15世紀まで一応生きながらえたのは…

姫君を喰う話 宇能鴻一郎傑作短編集

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【概要】著者(監督):宇能鴻一郎 官能小説チックな、肉感的な、猟奇的な、スキャンダラスな風味が谷崎あたりを思い起こさせる。暗く熱く湿った感触がある文体といった感じ。実際に宇能は谷崎リスペクトらしい。表題作の「姫君を喰う話」「花魁小桜の足」「…

イオンを作った女 評伝 小島千鶴子

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【概要】著者(監督):東海友和 タイの事務所にあった。現在に至るイオングループ創設メンバーのちゃきちゃきおばちゃんについて、イオン秘伝の書のエッセンスを抽出しつつ側近が語る。若干マンセー気味なのと古めなのが気になるが、フレックスタイム制、マ…