Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

メガトン級「大失敗」の世界史 

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【概要】著者(監督):T・フィリップス 訳 禰冝田 亜希 人類の歴史を数々の視点から振り返り、「謙虚さが私たちの種の特徴だった例はない」「過ちを繰り返してきたし、これからもそうだろう」などと、英国人らしい皮肉さで我々をディスり倒す。原題が"How w…

武人の本懐 FROM THE SEA 東日本大震災における海上自衛隊の活動記録

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【概要】著者(監督):髙嶋博視 サブタイトルの通り「東日本大震災における海上自衛隊の活動記録」約3ヶ月(ピークは前半1か月)の記録。幼稚園園児の救出(手紙あり)にはじまり、原発への冷却水運搬ミッション「オペレーション・アクア」がクライマック…

聖書がわかれば世界が見える

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【概要】著者(監督):池上彰 見ての通り、旧約・新約聖書の概説書。両聖書の主要ストーリー、およびキリスト教が世界宗教として発展する歴史を概観。その他、関するあれこれについてアキラらしく平易に触れる。 人間は地上の支配者たる特権を与えられたこ…

死の淵を見た男

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【概要】著者(監督):門田隆将 私は、「あること」がどうしても知りたかった。それは、考えられる最悪の事態の中で、現場がどう動き、何を感じ、どう闘ったのかという「人としての姿」である。 本書は、吉田昌郎という男のもと、最後まであきらめることな…

イスラエル 人類史上最もやっかいな問題

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【概要】著者(監督):ダニエル・ソカッチ 鬼澤忍 訳 アメリカ人なので比較的フラットな視点でイスラエルの近現代史およびイスラエル問題についてカジュアルめに解説する。エルサレム旧市街図解もあり。曰く「イスラエルは、要するにグレー」で、どちらかが…

エルサレムの歴史と文化

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【概要】著者(監督):浅野和生 某旅行の予習…のはずだったが。。。 セム系一神教3つの聖地の歴史および文化について、写真や地図を見つつ解説する。3000年前の昔から係争の地であったここには、ローマ・ビザンツ帝国、イスラーム諸王朝や十字軍国家、オス…

戦略読書

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【概要】著者(監督):三谷宏治 BCGでコンサルしていた著者が、自身の読書遍歴、そしてシャケェジンになるときに自己開発した「戦略読書」について語る。基礎(≒古典)/応用・新奇、ビジネス系/非ビジネス系の2 x 2 =4象限に読むべき本を分け、それらの…

とにかく散歩いたしましょう

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【概要】著者(監督):小川洋子 「役に立たない地味で小さな物事の中にある物語を書く」「この世界に、取るに足らないものなど、何一つないのです」…ふ~ん、洋子じゃん。 小川洋子感あふれるエッセイだった。なんか、シャイなかわいいおばさんって感じだ。…

父の詫び状 

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【概要】著者(監督):向田邦子 思い出というのはねずみ花火のようなもので、いったん火をつけると、不意に足許で小さく火を吹き上げ、思いもかけないところへ飛んでいって爆ぜ、人をびっくりさせる。 記憶というのは、糸口がみつかると次から次へと自然に…

戦略物資の世界地図

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【概要】著者(監督):小山堅 石油・石炭・天然ガスの化石燃料三兄弟に加え、再生可能エネ・原子力・クリティカルミネラル、アンモニア・水素を加えた7品目について、埋蔵量・生産量、輸出入の流れを図解する。太平洋戦争、オイルショック、ウクライナ戦争…

指揮官の条件

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【概要】著者(監督):髙嶋博視 「制服生活の集大成となった」東日本大震災時の海上自衛隊災害派遣部隊の指揮経験や海上自衛隊のインド洋派遣経験などを通じ、人の上に立つ者の要諦を列挙する。克己心や根性、人格陶冶などの言葉が古臭く見える現代こそ、こ…

発達障害「グレーゾーン」 その正しい理解と克服法

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【概要】著者(監督):岡田尊司 労働者に求められる能力が高度化・複雑化する現代社会においては、「正常」「健常」のレベルが上がっており、人知れず苦しむ人も多い。ある種能力不足の認定がほしい人々が精神科に行くのだが、多くは「グレーゾーン」で様子…

科学的な適職

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【概要】著者(監督):鈴木祐 好き勝手・属人的・個別的になりやすいキャリア形成論であるが、最大公約数的な一般化はできる。数多の論文から抽出したエキスを提供し、「科学的な」適職について解説する。アラサーってキャリアについて悩みがちみたいよね。…

朽ちていった命―被曝治療83日間の記録―

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【概要】著者(監督):NHK「東海村臨界事故」取材班 すでに風化しつつあるJCO東海村臨界事故の被害者の被曝治療ノンフィクション。チェルノブイリでおなじみチェレンコフ光が光り、致死量の被曝を負った2名。扱っているものの危険さに比してあまりにもずさ…

高学歴親という病

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【概要】著者(監督):成田奈緒子 「聡明な先回り」は犯しがちなミスで、「子育ては「心配」を「信頼」に変えてゆく旅」。「命にかかわらなければ親は「信頼して、待つ、見守る」ことをし続けなければなりません」と親に説教する。 親にならないとわからな…

アイの物語

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【概要】著者(監督):山本弘 『料理を作るように小説を書こう』で著者に興味を持ったのと、「アイの歌声を聞かせて」の元ネタ説が出ていたことから興味を持つ。 hellosaki-tre.hatenablog.com アンドロイドのアイビスが見込みのある少年に「たぶん君の知ら…

日本語の発音はどう変わってきたか 「てふてふ」から「ちょうちょう」へ、音声史の旅

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【概要】著者(監督):釘貫亨 古代日本では、 「母」の発音はパパ(papa)だった。 「日本語音声の歴史的な変遷を、奈良時代から現代語に近い江戸時代半ばまでの中央語を対象にして叙述する」のが本書の目的。定家、契沖、宣長らの先達や、漢語音韻学、そして…

江戸川乱歩傑作選

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階 【概要】著者(監督):江戸川乱歩 大正時代の初期作品を収める。推理小説だけでなく、エログロや妄想力が発露した短編もあり、谷崎味を感じられる。谷崎が犯罪小説的なものも書いていたように、日本推理小説の勃興期であった模様。そして何気に初・乱歩…

サラダ記念日

【概要】著者(監督):俵万智 「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 でおなじみだが、 「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ などの有名な歌も多数収録。 ちゃんまち若き日の歌を収める。基本的な流れとして…

藪原検校

【概要】著者(監督):井上ひさし 盲人の主人公が、殺人、悪どい取り立て、姦通など悪行の限りを尽くす。ひさしにしては残忍だが、演劇の特性を生かした遊び心のおかげでシリアスになりすぎず読める(観られる)。なかでも盲太夫の語りがいい仕事しすぎてい…

日輪 春は馬車に乗って 他八篇

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【概要】著者(監督):横光利一 何気に初利一。「蠅」「ナポレオンと田虫」「春は馬車に乗って」あたりが面白い。機械的で客観的な視点が得意な印象を受ける。ちょっと他にはないタイプの完成を持っているみたい。「日輪」はそうでもなかった…。 【詳細】 …

半導体有事

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【概要】著者(監督):湯之上隆 サプライチェーンを一国で握ることは不可能なのに、サプライチェーンの強靭化と称して「日本政府は失敗を繰り返す」。日本は半導体製品そのものよりも製造装置に強みがあるのでそちらに注力せよとのこと。ラピダスやTSMC熊本…

円 劉慈欣短篇集

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【概要】著者(監督):劉慈欣 訳:大森望、泊功、齊藤正高 『三体』の要素を短編化した感じ。実際の制作順序は逆だが。「郷村教師」「詩雲」「円」あたりが良いか。星新一感に絶妙な用語のリアリティを足した感じ。『三体』を読んだ後だとややインパクトに…

オオルリ流星群

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【概要】著者(監督):伊予原新 この夏を、まっとうする。そして、あの夏を超える夏にする——。そのために、私も利用するのだ。天文台作りを——。 かつての高校同級生だったミドルエイジが天文台づくりをする。まあ「いろいろあるよな。この歳になると」。「…

天文台日記

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【概要】著者(監督):石田五郎 岡山が天体観測で最強だったころ。岡山天体物理観測所で過ごした一年間の日記。当時最新鋭だった188cm反射望遠鏡が最も輝いていた時代。研究者や観測員たちは僻遠の地で家族と別々に暮らし、泊まり込みで「宇宙を狙う砲手」…

未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること

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【概要】著者(監督):河合 雅司 【詳細】 いま取り組むべきは、過去の成功体験や現状維持バイアスを捨て去り、人口が減り、出生数が少なくなっていくことを前提として、それでも経済を成長させ得る策を編み出すことである。 製造業全般、物流、医療、IT、…

安倍晋三回顧録

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【概要】著者(監督):? 36時間にわたるインタビューでチャンアベの政治観その他の一部を明らかにする。ムッとするような質問もあえて投げてみるが、けっこう答えてくれる。やっててよかった生前インタビュー。 安倍氏の評価は後世の判断にゆだねるとして…

今日われ生きてあり

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【概要】著者(監督):神坂次郎 幼少のきょうだいや老父母へのいたわり、戦友との友情、ほのかな恋慕、新婚夫婦の短い逢瀬などなど、十死零生の作戦に赴かざるをえなかった彼らの人間らしい息吹を感じ取れる。世が世ならよき夫、よき社会の構成員となりえた…

脱獄王 白鳥由栄の証言

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【概要】著者(監督):斎藤充功 出た、アウトロー文庫。 日本が誇る脱獄王・白鳥由栄、その脱獄するために生まれてきたような能力・人生を本人証言で描き出す。①青森②秋田②網走④札幌と、とにかく寒そうなとこにばっかりいる。「あまりにも簡単に本人が承知…

汝、ふたつの故国に殉ず

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【概要】著者(監督):門田隆将 外省人の大弾圧・二二八事件で命を落とした日台ハーフの坂井湯章。日本ではほぼ無名な彼を顕彰するノンフィクション。八田與一は日本でも有名だが、台湾人が忘れてないのが〇。なにげに初・門田かも。 西来庵事件で父・徳蔵…