Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

岩波文庫

和辻哲郎随筆集

和辻哲郎随筆集 (岩波文庫) [文庫]著者:和辻哲郎 編:坂部恵評価:B【評】人形浄瑠璃、能面、埴輪から感じ取った日本の風土。不完全や不足が、却って完全や理想への想像力の階梯を準備する。てっちゃん、日常のなにげない思いを論考めいた文章にするのが好…

童話集 風の又三郎

童話集 風の又三郎 他十八篇 (岩波文庫) [文庫]著者:宮沢賢治 編:谷川徹三評価:B+【評】ケンヂ珠玉の童話集を集めた。『又三郎』『ゴーシュ』『やまなし』『グスコーブドリ』等。「そうそう、苔の野原の夕日の中で、わたくしはこのはなしをすきとおった秋…

風土

風土―人間学的考察 (岩波文庫) [文庫]著者:和辻哲郎評価:B+【評】旅行体験、逸話、文学作品、思想書など縦横に例を引き、気候の類型を挙げ、風土と人間の相互作用をときぐほぐそうと試みる。春風は花を散らす風でありあるいは子供を海に嬉戯せしめる暑さで…

詩を読む人のために

詩を読む人のために (岩波文庫) [文庫]著者:三好達治評価:B+【評】達治がいろんな近代詩を紹介する。「私が以前から幾年かの間に、その折々詩を読んで覚えた感動(あるいは感興)を、あらまし、とり急ぎ列挙したということになるでありましょう」。詩を読…

茨木のり子詩集

茨木のり子詩集 (岩波文庫) [文庫] 選:谷川俊太郎評価:B+【評】『わたしが一番きれいだったとき』『自分の感受性くらい』でおなじみ、のり子。のり子曰く、「自分なりの納得のゆく時間の流れを別に作り出してゆきたい」。大岡信曰く、「イデオロギーを主張…

忘れられた日本人

忘れられた日本人 (岩波文庫) [文庫]著者:宮本常一評価:A【評】いま老人になっている人々が、その若い時代にどのような環境の中をどのように生きて来たかを描いて見ようと思うようになった。それは単なる回顧としてではなく、現在につながる問題として、老…

西脇順三郎詩集

西脇順三郎詩集 (岩波文庫 緑130-1) [文庫] 編:那珂太郎評価:A【評】天衣無縫、予測不能、回避不可能。博学にしてシュール一歩手前の現代詩。われわれは試されている。コトバのまさかの組み合わせや結びつきに驚嘆せよ。<あむばるわりあ 詩情(あとがき)…

ギリシア・ローマ名言集

ギリシア・ローマ名言集 (岩波文庫) [文庫]編:柳沼重剛評価:A【評】説明不要。古今東西かわらない、旧くて新しい人間のいとなみが、ありありと蘇ってきますね。<希臘篇>21.蟹をまっすぐ歩かせるなどできぬこと。25.すぐに古びてしまうものは何かと問われ…

草枕

草枕 (岩波文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:B【評】山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。あ。これみたことある。住みにくさが高じると、安い所へ引っ越したくなる。…

日本近代短篇小説選 昭和篇1

日本近代短篇小説選 昭和篇1 (岩波文庫) [文庫]編:いろいろ評価:B+【評】北条民雄の『いのちの初夜』目当て。波の方へ体を曲げかけると、「今」俺は死ぬのだろうかと思い出した。「今」どうして俺は死なねばならんのだろう、「今」がどうして俺の死ぬ時な…

古今和歌集

古今和歌集 (岩波文庫) [文庫]校注:佐伯梅友評価:A【評】日本古典文学の鋭鋒。ヤマトのクール宅急便。千年余前のこころが、三十一のことばから、いま、すぐ、ここに蘇って来る。和歌は、人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける。世の中にある人、事・…

かもめ

かもめ (岩波文庫) [文庫]著者:チェーホフ 訳:浦 雅春評価:B【評】謎のチェーホフラッシュ。劇中劇設定や無駄にキャラが多いのが、劇をムダに複雑にさせている気がする。かもめが飛んだ日、墜ちたのは―――。 ある湖の岸に、あなたのような若い娘が子供のこ…

可愛い女・犬を連れた奥さん 他一編

可愛い女(ひと)・犬を連れた奥さん 他一編 (岩波文庫) [文庫]著者:チェーホフ 訳:神西清評価:B【評】男女のあれやこれやは洋の東西を問わないらしい。どうしたらいいのかわからなくなるときも、あるよね。

恩讐の彼方に・忠直卿行状記 他八篇

恩讐の彼方に・忠直卿行状記 他八篇 (岩波文庫) [文庫]著者:菊池寛評価:B+【評】表題作二篇がグッド。あとは『俊寛』かな。菊池寛の小説力に瞠目せよ。『忠直卿』考えて見ると、忠直卿は今日の華々しい勝利のうちでも、どこまでが本当で、どこからがうそだ…

五重塔

五重塔 (岩波文庫) [文庫]著者:幸田露伴評価:B+【評】義理も人情も擲ち、五重の塔建立に向け驀進するのっそり十兵衛のお話。落語調の半文語体は、まさに「味わう」文章というにふさわしい。終盤の暴風雨の表現なんてもう。圧倒されるで。その夜の事、五重…

山月記・李陵

山月記・李陵 他九篇 (岩波文庫) [文庫]著者:中島敦評価:B+【評】『李陵』『弟子』『名人伝』『山月記』『文字禍』『悟浄出世』『悟浄嘆異』『狼疾記』その他。古典に取材した作品群には、硬質かつ流麗な文章が並ぶ。近代的自我、文字、歴史などが主たるテ…

正法眼蔵随聞記

正法眼蔵随聞記 (岩波文庫) [文庫]編:懐奘 校訂:和辻哲郎評価:A【評】主君父母も我に悟りを与ふべからず。妻子眷属も我が苦みを救ふべからず。財宝も我が生死輪廻を截断すべからず。世人も我をたすくべきにあらず。非器なりと云ひて修せずんば何の劫にか…

夢十夜

夢十夜 他二篇 (岩波文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:B+【評】夢幻の世界へさあ行こう。「こんな夢を見た」ではじまる一話完結全十話の『夢十夜』、『文鳥』『永日小品』を収録。表題作第一話の枕元の女、第六話の木に埋まった仁王の話はあまりにも有名。『…

ベートーヴェンの生涯

ベートーヴェンの生涯 (岩波文庫) [文庫]著者:ロマン・ロラン 訳:片山敏彦評価:B【評】彼らの生涯の歴史の中に読み採ることは、――人生というものは、苦悩の中においてこそ最も偉大で実り多くかつ最も幸福でもある、というこのことである。 母の死、聾疾、…

出家とその弟子

出家とその弟子 (岩波文庫) [文庫] 著者:倉田百三【評】「このままで、このままで」「みんな助かっているのではなかろうか」すべては阿弥陀の摂取につつまれ救われる。左衛門も、唯円もかえでも、そして親鸞でさえも。 私たちの魂の真実を御覧なさい。私た…

雪国

雪国 (岩波文庫 緑81-3) [文庫]著者:川端康成評価:B+【評】国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。小太りしまむらをテコに駒子、葉子二人の女の官能美を描く。冒頭の車中の葉子の描写は白眉といってよい…

小さき者へ・生れ出ずる悩み

小さき者へ・生れ出ずる悩み (岩波文庫) [文庫]著者:有島武郎評価:B+【評】『小さき者へ』パパの渾身のお手紙。大きくなったら、見てね。お前たちの母上が最後の息気を引きとるまでの一年と七カ月の間、私たちの間には烈しい戦が闘われた。母上は死に対し…

ブッダのことば

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫) [文庫] 訳:中村元評価:A【評】ハジメが梵語から訳出した、仏教最古の聖典。ゴータマさん、道場破りないし悩み相談に来た訪問者をあざやかに対処していく。生きとし生けるものへの愛、因果、輪廻、無常、分別・五…

コーラン

コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1) [文庫]訳:井筒俊彦評価:B+【評】慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において・・・・・・まあ、これを聞いてくれ。 歌だ。神を讃え、世界に感謝する歌だ。 こっちはちょっと違った風ぢゃぞい(・ε・)ムハンマドがジブリ…

創世記

旧約聖書 創世記 (岩波文庫) [文庫]訳:関根正雄評価:B+【評】天地創造、楽園追放、ブチ切れカイン、ノアの洪水、バベルの塔、アブラハムの信仰、ソドムとゴモラ、イサクの嫁選びなど、読み物的おもしろさがある。全知全能のはずが目論見がよく外れるドジッ…

桜の園

桜の園 (岩波文庫) [文庫]著者:チェーホフ 訳:小野理子評価:C【評】旅立ち前のスーツケース腰掛けシーンと、アーニャ「しゅっぱーつ」。いいよね。

貧乏物語

貧乏物語 (岩波文庫 青132-1) [文庫]著者:河上肇 評価:B+【評】100年前のビンボなお話かと思いきや、統計グラフや表など意外と知的だった。労働者の最低限摂取カロリーから求めた貧乏線、貧乏船から定義した貧乏人。「世界最富国の一たる大英国にも、肉体…

論理哲学論考

論理哲学論考 (岩波文庫) [文庫]著者:ウィトゲンシュタイン 訳:野矢茂樹評価:B【評】思考の限界、私の世界の限界。それは、言語の限界、論理の限界であるとの考えが示される。論理空間、真理関数などの数学チックな話になると撃沈。およそ語られうること…

パイドン

パイドン―魂の不死について (岩波文庫) [文庫]著者:プラトン 訳:岩田靖夫評価:B+【評】死を目前に控えたソクラテスと集まった弟子たち。哲学者は「純粋な思惟それ自体のみを用いて、存在するもののそれぞれについて純粋なそのもの自体のみ(真実在)を追…

意識と本質

意識と本質―精神的東洋を索めて (岩波文庫) [文庫]著者:井筒俊彦評価:A【評】東洋哲学――その根は深く、歴史は長く、それの地域的拡がりは大きい。さまざまな民族の様々な思想、あるいは思想可能体、が入り組み乱れて、そこにある。東洋哲学の諸伝統を、時…