Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

小説・戯曲・ノンフィクション

蜘蛛の糸・杜子春

蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫) [文庫]著者:芥川龍之介評価:B+【概要】『蜘蛛の糸』『蜜柑』『杜子春』『トロッコ』など。古典に材を取った子供向けの作品がメインだが、幼き日の思ひ出や日常の胸キュンイベント、日々の暮しとささやかな幸せ。日本近代文学…

死者を弔うということ

死者を弔うということ: 世界の各地に葬送のかたちを訪ねる [単行本] 著者:サラ・マレー 訳:椰野みさと評価:B+【概要】世界各地の葬送儀礼のかたちに関するノンフィクションもといエッセイ。現地ルポタージュと著者の経験、そして豊富な引用がちりばめられ…

アラスカ物語

アラスカ物語 (新潮文庫) [文庫]著者:新田次郎評価:B+【概要】エスキモーの英雄・フランク安田の波乱万丈の生涯を描く。極北の氷原踏破、エスキモー化、出埃及ならぬ出ポイントバロー、ゴールドラッシュ…人間の生きる力、切り拓く力に驚嘆させられる。漫画…

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷 [単行本] 【概要】 著者:恩田陸若き才能たちがコンクールでお互いを高め合い、音楽、人生、生命など、さまざまな方向に思索を展開していく。物語の一人称が流れるように変化していき、コンテスタントだけでなく、審査員、観客それぞれの視点を楽…

八甲田山死の彷徨

八甲田山死の彷徨 (新潮文庫) [文庫]著者:新田次郎評価:B+【概要】新田次郎という好適の書き手を得て、200名もの遭難者を出した悪夢の山岳事故が詳らかにされる。指揮系統の混乱、油断と焦燥、準備不足が組織の潰滅を招くという教訓、そして明治の暗い影を…

夜叉ヶ池・天守物語

夜叉ヶ池・天守物語 (岩波文庫) [文庫]著者:泉鏡花評価:B+【概要】約100年前の作。白鷺城天守に集う妖怪たちの小気味よいセリフと残忍な描写が、鏡花の妖艶で奇怪な世界の醸成を助けている。姫路文学館で購入。『高野聖』もいいよ。【詳細】――そうおっしゃ…

高熱隧道

高熱隧道 (新潮文庫) [文庫]著者:吉村昭評価:B+【概要】黒部ダム(第三)建設のドラマ。峻険な峡谷、煮えたぎる鉄砲水、炸裂する泡(ホウ)雪崩。三百の屍を乗り越え困難を突破していく土木技術者の矜持と孤独に、胸が熱く、冷たくなる。【詳細】かれらは…

シッダルタ

シッダルタ (岩波文庫) [文庫]著者:H.ヘッセ 訳:手塚富雄評価:A【概要】幾多の師のもとを経て真理に至る過程を感動的な筆致で描き出す。さすがはノーベル文学賞作家である。よくぞここまで東洋の心を理解したものだ。【詳細】シッダルタだけどゴータマじ…

沈黙

沈黙 (新潮文庫) [文庫]著者:遠藤周作評価:A【概要】自らをキリストになぞらえ、殉教の情熱に燃えるパードレが、如何にして棄教するに到ったのか。矜持、侮蔑、欺瞞、韜晦、確信。その心理プロセスにはゼンチョ(異教徒)ならずとも心を動かされる筈だ。【詳…

三島由紀夫 2

(๑╹ω╹๑ )ねえJavaさん。切腹って痛いのかな。(・ε・)藪からスティックにどうしたい!?サムライスピリットに目覚めたのかい?まあ、そんなとこ。嗜虐性にあふれた行為には興味があるんだ。行為者が腹に小刀を突き立てる瞬間、どんな感覚や光景が眼前にあっ…

ろまん燈籠

ろまん燈籠 (新潮文庫) [文庫]著者:太宰治評価:B+【評】書簡体や告白体、語り調を駆使し、何でもないような日常の一齣を文学に昇華させていく。『佳日』『十二月八日』などが良かったかな。戦時中にただひとり、文学の灯を支えていた事実こそ、彼がただの…

さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記

さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記 (新潮文庫) [文庫]著者:井伏鱒二評価:B+【評】平家のうら若き公達のビルディングス・ロマン。飾り気がなくてよい。淡い恋や戦陣を通じ成長していく公達君の姿に瞠目しよう。騎手を慕って海中に入る馬、馬首を愛撫する騎…

一千一秒物語

一千一秒物語 (新潮文庫) [文庫]著者:稲垣足穂評価:B【評】奇妙奇天烈摩訶不思議、出前迅速四捨五入、シュールでナンセンスなタルホワァルド。「一千一秒物語」「黄漠奇聞」「チョコレット」「星を売る店」だけ読んだ。これらの物語の世界では、星や月はす…

絹と明察

絹と明察 (新潮文庫) [文庫]著者:三島由紀夫評価:B【評】 事業は涙や、岡野はん。わしはほんまに、わしが父親で、うちの工場で働らいているもんは、娘や息子や思うてます。父親の今日の晴れ舞台やいうことを察して、ああまで一心に、まごころこめて、社歌…

高野聖・眉かくしの霊

高野聖・眉かくしの霊 (岩波文庫) [文庫]著者:泉鏡花評価:B+【評】鏡花強化月間。『高野聖』、語り物で読みにくいけど、妖しい官能美に溢れていて面白い。売薬を追って入ったけもの道。蛇が闊歩し蛭が降る、日が傾けば茅蜩が鳴く。不図見えたは一見の山家…

カフカ短篇集

カフカ短篇集 (岩波文庫) [文庫]著者:カフカ 編訳:池内紀評価:B【評】不安げで歪な世界はときに突然、ときに徐々に崩落し、意味ありげな結句をもって締めくくられる。『掟の門』『雑種』『父の気がかり』『橋』『町の紋章』『プロメテウス』等。

魔法使いの弟子たち

魔法使いの弟子たち(上下合本) (講談社文庫) [Kindle版]著者:井上夢人評価:B【評】「竜脳炎」のパンデミックに端を発した物語はあさっての方向にまっしぐら。空間操作、千里眼に加え、最強の防禦能力を手に入れた俺たちは…!?このラストを夢オチと見る…

いちご同盟

いちご同盟 (集英社文庫) [文庫]著者:三田誠弘評価:B【評】某音楽アニメに触発されて読む。自殺に並々ならぬ興味を持つ、世界を少し斜に構えて見ていた14歳が「百まで生きて、その間、直美のことを、ずうっと憶えていよう」と、いのちのはかなさと輝きを知…

額田女王

額田女王 (新潮文庫) [文庫]著者:井上靖評価:B+【評】やがてこの難波の都には自分たちの想像もできぬような豪壮な宮殿が建てられ、自分たちが想像もできぬような兵力と財力が、もし必要とあれば自在に発動されて行くに違いないと思われた。乙巳の変(645)に…

三軒茶屋星座館2 夏のキグナス

三軒茶屋星座館2 夏のキグナス (講談社文庫) [文庫]著者:柴崎竜人評価:B【評】「ちゃんと聞いてあげるからさ。気持ち良く、私たちに喋っちゃってよ」チャラくなったギリシャ神話その2。兄弟と月子の母の過去が明かされる。そして何より、保科のカミングア…

童話集 風の又三郎

童話集 風の又三郎 他十八篇 (岩波文庫) [文庫]著者:宮沢賢治 編:谷川徹三評価:B+【評】ケンヂ珠玉の童話集を集めた。『又三郎』『ゴーシュ』『やまなし』『グスコーブドリ』等。「そうそう、苔の野原の夕日の中で、わたくしはこのはなしをすきとおった秋…

芙蓉の人

芙蓉の人 (文春文庫) [文庫]著者:新田次郎評価:B【評】頂上は氷の世界になっていた。青い空の下での氷のきらめきはまぶしいというよりも、荘厳であった。彼女は千万の宝石の中に立っているような気がした。今彼女は、到が十月一日以来、次第にその重さを増…

三軒茶屋星座館1 冬のオリオン

三軒茶屋星座館 1 冬のオリオン (講談社文庫) [文庫]著者:柴崎竜人評価:B【評】「オーケイ。気持ち良く、僕にしゃべっちゃいなよ」星座にまつわる神話にまつわるストーリィにまつわる。だんだん登場人物が増えていき、にぎやかになっていくのがいいね!ザ…

流れる星は生きている

流れる星は生きている (中公文庫BIBLIO20世紀) [文庫]著者:藤原てい評価:B+【評】満洲からの(朝鮮経由)引き揚げノンフィクション。この肝っ玉母ちゃん、新田次郎のツレだったり藤原正彦のオカンだったりする。歌もあるよ。その日暮らしの極貧極寒生活。…

白い人・黄色い人

白い人・黄色い人 [Kindle版]著者:遠藤周作評価:B【評】初期周作。後年の作品にも通底するテーマの萌芽が見受けられるが、少し印象が弱い気がした。あとは、そうさな…少し物語の運びが芝居くさい感じもする。「白」処刑、拷問、虐殺の日が近づいてくる。人…

生きて帰ってきた男

生きて帰ってきた男――ある日本兵の戦争と戦後 (岩波新書) [新書] 著者:小熊英二評価:B+【評】 シベリア抑留に限らず、戦争体験の記録は、学徒兵、予備士官、将校など、学歴や地位に恵まれた者によって書かれていることが多い。それらは貴重な記録だが、特…

天あり、命あり

天あり、命(めい)あり [単行本]著者:江上剛評価:B【評】「美しい経済人」大原總一郎の、倉敷絹織に入社してから天に召されるまでの一代記(学生時代の記述は控えめ)。戦時の苦悩、岡山空襲、敗戦を経て、国産化学繊維・ビニロン投資の資金集め、育てたビ…

忘れられた日本人

忘れられた日本人 (岩波文庫) [文庫]著者:宮本常一評価:A【評】いま老人になっている人々が、その若い時代にどのような環境の中をどのように生きて来たかを描いて見ようと思うようになった。それは単なる回顧としてではなく、現在につながる問題として、老…

性の体験告白 紅い花

性の体験告白 紅い花 (文庫ぎんが堂 サンスポ・性ノンフィクション大賞) [文庫]編:サンケイスポーツ文化報道部評価:B【評】ホントにノンフィクションな内容なのか?まあそんなことはどうでもいい。読んだのは以下。「二人の兄嫁」…こん中ではベスト。四発…

美徳のよろめき

美徳のよろめき (新潮文庫) [文庫]著者:三島由紀夫評価:B【評】倉越夫人はまだ二十八歳でありながら、まことに官能の天賦にめぐまれていた。非常に躾のきびしい、門地の高い家に育って、節子は探究心や理論や洒脱な会話や文学や、そういう官能の代りになる…