Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

人口と日本経済


著者(監督):吉川洋

【概要】
人口と日本経済の関係にまつわるエッセイ。GDPの増加は人口増加ではなくイノベーションによることをたびたび強調し、「日本経済の将来は、日本の企業がいかに「人口減少ペシミズム」を克服するか、にかかっている」ことを説く。

【詳細】
人口と日本経済の関係にまつわるエッセイ。
マルサスケインズが農・工業主体の経済と人口についてどのように考えていたか、からはじまり、
所得と寿命のジニ係数や平均寿命vs.一人当たりGDP、ロジスティック曲線などの統計データを豊富に引用し、
また『リア王』『蜂の寓話』、老子孔子など、洋の東西を問わずゼロ成長or反成長vs.経済成長の論争があったことを示して、主に二つのことを強調する。


一国経済全体で労働生産性の上昇をもたらす最大の要因は、新しい設備や機械を投入する「資本蓄積」と、広い意味での「技術進歩」、すなわち「イノベーション」である。
高度成長が労働力人口の旺盛な伸びによって生み出されたものではない、ということが分か
るはずだ。
やはり経済成長は必要だ。

日本人の平均寿命の延びは、戦後の日本が成し遂げた成果、「最大」といってもよい成果なのである。

そして結ぶわけよ。
日本経済の将来は、日本の企業がいかに「人口減少ペシミズム」を克服するか、にかかっているのである。
と。