Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

資本主義の終焉、その先の世界

著者:水野和夫 榊原英資 
評価:B+

【評】
利子率革命、「中心」「周辺」の蒐集システム、XYZ軸の投資空間など、おなじみの
『資本主義の終焉~』にアベノミクスVW東芝不正会計の概括、21世紀の社会にむけての提言がを加えられたカンジ。

規模の拡大を追求することによって、資本主義は生産力を無限に増加させることが前提として成立しているのです。

新興国が「中心」になろうとすれば、先進国のなかに「周辺」をつくることになるのです。日本でいえば雇用の非正規化であり、ユーロでいえばギリシャキプロスです。アメリカではリーマン・ショックで最も打撃を被ったサブプライム層が「周辺化」されました。
規制緩和の伸長、また雇用者報酬が最終調整項目に。
→あれ? ドン・キホーテじゃね?
→「成長戦略」よりも「格差拡大」を止めるのが先決。

先進国でゼロ金利が定着しているということはまさに投下資本が「過剰・飽満・過多」の状態にあるということに他なりません。実はこれは望ましい社会であるということを意味しているのです。

21世紀は「よりゆっくり、より近く、より寛容に」の理念に基づいた社会を構築しなければならないのです。残された課題はシステムの中心に何を置くかです。
(例)
ゆっくり→就職年齢の後倒し
近く→地方分権
寛容→累進課税所得の再分配への理解、宗教戦争の解決

「今日よりいい明日はない」(笑)と認識することです。

企業経営者も、利益ゼロでいいと頭を切り替えたら、とてもハッピーで、すぐにも明るい未来になるのではないかと私は考えています。 
たとえ須臾の間にすぎないとしても、それがどんなに遠くみえても、
幸福と思えるような世界をみんなで実現しようじゃないか。