Javaさんのお部屋・改

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

草枕

著者:夏目漱石
評価:B

【評】
山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
あ。これみたことある。

住みにくさが高じると、安い所へ引っ越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。
というわけで、或る画工が非人情の旅に出た。

ただまのあたりに見れば、そこに詩も生き、歌も湧く。

詩人とは自分の屍骸を、自分で解剖して、その病状を天下に発表する義務を有している。(略)
涙を十七字に纏めた時には、苦しみの涙は自分から遊離して、俺は泣く事の出来る男だという嬉しさだけの自分になる。

ギリシャ彫刻、山水画、書、英詩、オフェーリアなどのモチーフを随所に登場させながら、芸術の三昧境について持論を開陳する。少々衒学的なきらいもある。

なんとも朦朧とした小説だけど、
床屋のコミカル描写、裸体美人の谷崎ばりの描写には唸ったね。

世界はもう二つになった。老人は思わず窓際へ寄る。青年は窓から首を出す。 
 これは汎用性高い。使っていこう。