評価:B
【評】
「できることなら、この延々と続く布教物語(フロイスの『日本史』)のダイジェスト版ができないものか、と考えるようになった」著者。
彼ら(伴天連たち)はものごとを見た通り、感じたまま、誰にも咎められずに、述べることができたはずである。つまり既成観念に捉われない証言ができる立場にあった。だから彼らの言葉は貴重な証言となり得るのである。
足利義輝の最期、ガラシャの最期、信長・秀吉の人物像、戦国日本の文化・風俗など、
戦国の森羅万象を、疲れを知らぬ筆で書き残した異国人のソウルを追体験するのだ。
ジョルジ弥平次は完全にツボだった。