Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

パイドン

著者:プラトン 訳:岩田靖夫
評価:B+

【評】
死を目前に控えたソクラテスと集まった弟子たち。

哲学者は
「純粋な思惟それ自体のみを用いて、存在するもののそれぞれについて純粋なそのもの自体のみ(真実在)を追求しようと努力する人」
であり、
「なにかを純粋に知ろうとするならば、肉体から離れて、魂そのものによって事柄そのものをみなければならない」

と言うソクラテスと迫る死を嘆く弟子たちとの精神プロレス。

ソクラテス「死ぬの怖ないで。魂不滅やもん」
弟子「待って待って待って、ホンマにあるん」
ソ「これこれこういうわけやねん×3」
弟「まだひっかかるなあ」
ソ「その疑問の答えはこれや」
弟「ンなるほどね~」
ソ「ちなみにイデア論的に言うとこうや。ついでに神話の話もしたる」

対話・議論で深める理解。反駁に打ち克って理論を強化せよ。
そぅ。。。これはもぅ。。。「真理を求めての死闘」。

演劇仕立てで読みやすい。最期の描写はなかなか劇的で涙を誘う。
ときおりのぞかれる霊魂観は面白い。
シミアスニキの調和論は魂の座のありかを探しているようにも思える。人間永遠のテーマですやなあ~(・ε・)