人間存在のあらゆる局面を通じて、終始一貫して『コーラン』に現れている神の意志を実現していくこと、それがイスラームの見る宗教生活なのであります。
そしてそれをどんな形で実践に移し、制度化していったか、その過程が要するにイスラーム文化の形成史なのであります。
代わりに共通の信仰をその位置に据えたということは、イスラームに普遍性、一般性、世界性を与えることになりました。
『イスラーム生誕』の次はこれだ。
講演をもとに記述
読みやすくわかりやすく残りやすい。
著者の頭の良さが伝わってくる。
概念を対比させて、明快・簡要にイスラーム文およびその根柢にあるものを解説。
メッカ:メディナ、個人:共同体、二元:一元、現世:来世
や、
スンナ:シーア、アラブ:イラン、外面:内面、シャリーア:ハキーカ
など。
宗教の商人的性格、『コーラン』解釈の本来的自由性、神への絶対帰依、
など、興味深いお話も満載だ。
次は、『意識と本質』だ。