Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

一茶俳句集

著者:小林一茶 校注:丸山一彦
評価:B+

【粗評】
ISSAの俳句を2000句収録。
蛍、雀、烏、猫、馬などのアニモウズや子どもの無邪気な動き、庶民のつつましい暮らしを写し取っているぞい。

【雀系】
五六間 烏追けり 親雀

我と来て 遊ぶや親の ない雀

雀の子 そこのけそこのけ 御馬が通る

【蛙系】
小便の 滝を見せうぞ 鳴蛙

痩蛙 まけるな一茶 是に有

じつとして 馬に鼾るる 蛙哉

【猫系】
大猫の 尻尾でじやらす 小てふ哉

梅咲くや せうじに猫の 影法師

猫の子の くるくる舞や ちる木のは

【牛馬系】
馬の屁に 目覚めて見れば 飛ほたる

どかどかと 花の上なる 馬ふん哉

山吹に ぶらりと牛の ふぐり哉

【子ども系】
角力 其子の親も 見て居るか

正月の 子供に成て 見たき哉

片乳を 握りながらや はつ笑ひ

【切ない系】
思ふ人の 側へ割込む 炬燵哉

冷やし瓜 二日たてども 誰も来ぬ

夏の虫 恋する暇は ありにけり

【虫系】
寝返りを するぞそこのけ きりぎりす

蟷螂や 五分の魂 見よ見よと

木の陰や 蝶と休むも 他生の縁

【天の川系】
うつくしや せうじの穴の 天の川

寝むしろや たばこ吹かける 天の川

我星は ひとりかも寝ん 天の川

【スプリングハズカム系】
門々の 下駄の泥より 春立ぬ

目出度さも ちう位なり おらが春

大名を 馬からおろす 桜哉

【のんき系】
大根引 大根で道を 教へけり

松の木に 馬を縛って 角力かな

人誹る 会が立なり 冬篭

高等遊民系】
秋の夜や 旅の男の 針仕事 

初夢に 古郷を見て 涙哉 

日ぐらしや 我影法師の あみだ笠