評価:B
【粗評】
満洲でブイブイ言わせていたカンジの史論。
第一章、第二章は割とまともに戦史を概観。
第三章、第四章からやや雲行きが怪しくなり、
第五章「仏教の予言」でカンジ全開なカンジに。
遅くとも五十年以内に空前絶後の最終決戦が起こり、世界は一つになる。そして以後、戦争は起こらなくなる。
おそらく日本とアメリカがその「決勝戦」に進出するだろう。
この最終決戦に勝つために、「合宿」して力を蓄えよう。
と体育会系なカンジで持論を展開。
理論の補強のために挿入した第五章のせいで却ってうさんくさくなってしまった。
未来と人間に期待しすぎているのも気になる。
根本の精神は武道大会に両方の選士が出て来て一生懸命にやるのと同じことであります。
人類文明の帰着点は、われわれが全能力を発揮して正しく堂々と争うことによって、神の審判を受けるのです