著者:中谷宇吉郎
【粗評】
よもやま雪ばなしのあと、雪の研究のはなし。
氷点下の中で行われる研究は、まさに努力の結晶。
研究のことを、それなりに詳しく話してくれて、かつ分りやすい。
それもそのはず、
読者は自然科学の研究というものが大体、どんなものであるかということを理解して下さればよいのである。
(中略)
それで極めて平凡な一人の学徒の平凡な研究の話も一部の読者には興味があるかもしれないと思ったのがこの本をつくった主旨である。
図版が見づらいのには目をつぶろう。
研究というものは、このように何度でもぐるぐる廻りをしている中に少しずつ進歩して行くもので、丁度ねじの運行のようなものなのである。
雪の結晶は、天から送られた手紙であるということが出来る。そしてその中の文句は結晶の形及び模様という暗号で書かれているのである。その暗号を読みとく仕事が即ち人工雪の研究であるということも出来るのである。
(以下、解説者)
そして、暗号を読みとく字引が、ナカヤ・ダイアグラムなのである。
【学んだこと、生かしたいこと】
【その他・リンク】