Javaさんのお部屋・改

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

転職のまえに

転職のまえに (ちくま新書)

【概要】
著者(監督):中沢孝夫

いたずらに転職論・仕事論が跋扈する中で一歩立ち止まるヒントを提供する。欧米での中高年層の勤続年数の意外な長さ、エリート層以外はそう簡単に転職しないこと、非正規雇用者の内訳などは意外だった。

現場の仕事の複雑さ・恣意性、フレーム問題の観点から、AI・IoT関連の熱狂にはかなり懐疑的で辛辣にコメントする(やりすぎてしつこいくらい)。ただ、ミクロな視点から雇用問題をとらえようとする姿勢は、現場主義で人間味があり評価したい。


【詳細】
<目次>
第1章 転職に向けての基礎知識
第2章 転職は個人的事情が基本である
第3章 さまざまな職場の仕事のタイプを考える
第4章 地味な普通の人たちの転職
第5章 働くことと、雇用の基本を考える
第6章 現実の仕事と空想としての予測
第7章 長期化する人生と働き方
終章 ただ日々を生きることの大切さ

 

<感想>

人工知能論者やIoTあるいはインダストリー4.0などをもてはやしている人間は、現実の職場の技術革新、特に仕事の変化の進行についてまったく知らない」などの言葉にみられる野村総研その他論客disが手厳しい。「多くの工場や修理場では溶接や塗装の仕事は存在し続ける」という意見には同意。RPAや人工知能での省力化・自動化には限界があり、人が携わらないといけないフレーム化不可能な仕事や日々変わる業務は残り続けるということだね。

でもdisがちょっとやり過ぎな感があり大人気ない。めんどくさいオッさん感を匂い立たせているのは否めない。

例)「爆笑したくなる」「噴飯ものでしかない」「現実の仕事を知らないのだからできっこないけど」

 

「生きるとはいつも具体的なことである」。安易に転職を繰り返すばかりでは職業人としての成長はない。中高年層の労働市場の硬直性は意外と高い。その場で踏みとどまり、地道な技術・技能の習得に努めよと理解した。「バカはバカとしか出会えない」。