【概要】
著者(監督):橘玲
「資産運用の常識」を教える。
曰く、
資産運用は金儲けの手段ではなく、人生における経済的なリスクを管理するためにある。そんな「臆病者の投資家」にとって、資産運用で最も大切なのは目先の利益ではなく、将来の予期せぬ経済的な変動から自分や家族の生活を守ることにあるはずだ。
「老後は誰もが一人の投資家」となることを意識させ、人的資本、金融資本(金融資産、不動産、年金資産...)との付き合い方を伝授する。
堅実で長期的な分散投資という回り道こそが結局は正解で、ウマい話はない。
ゆっくり考えることのできるひとだけが、資産運用に成功するのだ。
【詳細】
<資産運用の4つの原則>
①確実に儲かる話はあなたのところには絶対に来ない
②誰も他人のお金のことを真剣に考えたりしない
③誰も本当のことを教えてはくれない
④自分の資産は自分で守るしかない
<印象的なトピック>
- 保険(生命保険、貯蓄型保険)と不動産は割に合わないのでほどほどに。保険は最低限、マイホームより賃貸というのは著者がずっと言っていること。
- ドルコスト平均法(レートに関わらず毎回一定額で株式を購入)で、世界の株式市場にまるごと投資(日本、先進国、新興国...)すること。
- 銀行や証券会社、不動産、保険会社の内在的論理を知り、彼らが売りつけようとしている金融商品は何なのか思いを馳せること。
- 株価(EPS[一株当たり純利益]/金利)の意味、レバレッジをかけるとはどういうことか、情報の非対称性はどのような市場で顕著か。
<関連書籍>