Javaさんのお部屋・改

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

縄文人の死生観

縄文人の死生観 (角川ソフィア文庫)

【概要】
著者(監督):山田康弘

中妻貝塚の多数合葬・複葬を契機とする著者研究者人生のあけぼのから説き起こし、この葬送が示唆する縄文人の死生観・人生観、生活様式などを推察する。骨のもたらす身体上の特徴や縄文人ライフヒストリーモデル、妊娠線や親知らずについても説明してくれる。


【詳細】

縄文時代の研究をしている者が、縄文人と一体化し、時間を共有しているかのような錯覚に陥ることはよくあることなのだ。そして、その時間は研究者にとって無上の喜びのときなのである。

 

縄文時代の死生観は再生・循環という基層の上に出自系譜の歴史的認識が重層化する複雑なものであったということができるだろう。そしてこの重層化した死生観は弥生時代以降、階級の成立とともに上位階級ではその比率を次第に逆転させていくのである。

 

すでに一度埋葬された遺体を掘り起こし、それを再埋葬することによって新たな集団関係を生成するという行為は、死者を現世の人々のために利用するということにほかならない。

 

骨肉種の彼女に。

たとえどんなに医療技術が未熟であったとしても、そこにあるのは生に対する真摯な思いであって、決して私たちが迷信だとか野蛮なものとして排斥できるものではなかったはずである。彼女は精一杯生きて、病魔と闘って、そして死んだのである。一体誰が、それを笑うことができるのだろうか。