Javaさんのお部屋・改

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

戦争まで

戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

著者(監督):加藤陽子

【概要】

「一次資料を使って」「偏見やステレオタイプを排して」「冷静かつ公正に」「当時の人びとになりきって」国際政治のリアリズムを体感しようとする試み。国際連盟脱退・日独伊三国同盟締結・日米交渉の3つの時点に関し、生徒たちと一緒に先生の質問に答えを出してみよう。講義録然とした本文や大量の出典からは知性的・人文学的な姿勢を学ばざるべからず。

【詳細】

当時の為政者やジャーナリズムが誘導した見せかけの選択肢ではなく、世界が日本に示した本当の選択肢のかたちと内容を明らかにしつつ、日本側が対置した選択肢のかたちと内容についても正確に再現しながら、世界と日本が切り結ぶ瞬間を捉えようと努めました。

 

「一次資料を使って」「偏見やステレオタイプを排して」「冷静かつ公正に」「当時の人びとになりきって」国際政治のリアリズムを体感する。

経済データや対連盟・対中・対独・対ソ・対米交渉過程を繙くことで、新興工業国大日本帝国の意外な経済的実力と意思決定の危うさを学び取れる。

被害者とされがちな中国側の視点や、連合国・米国内の対立を考慮することで歴史の多面性と深みが増す。

一次資料はアジア歴史資料センターを利用すべし。

 

「戦争になったときは間違いなく勝利に寄与する場所」という偶発的な確実さが、端的な確率「占領地を返還すれば、戦争に至る可能性は減る」より優位に見えてしまう。

 

被動者の立場をとりながら、状況が好転するのを待ってみる。このような日本側の決定や選択の特徴について、研究者たちは「非決定の構図」、あるいは「両論併記」などと名づけて研究を進めてきました。最後の最後の段階まで、両方の立場から読めるような文章を用意しておき、その場の状況を見て判断する。このようなやり方は、国際環境や国内政治の変化に柔軟に対応しうるという長所を持つ反面、長期的な視野で物事を進めてくる国を相手にした場合、一貫した態度をとることができず、支離滅裂となってしまう致命的な欠陥を持っています。

 

現在の地点から見ればとても意外なことが、どれほど真剣になされていたかを知ること。これは、当時、生きていた人々の感覚を再現するために、とくに歴史学者が真剣にやっていかなければならないABCなのです。