著者(監督):トラヴィス・ナイト
【概要】
和風ストップモーションアニメーション。CGじゃない! 3つの弦(母の髪、父の弓弦、主人公の髪留め)と記憶(物語)が結びついているのが興味深い。
【詳細】
<あらすじ>
荒波渡るひとりの女。
大波を断つ弦楽器の不思議な力に期待高まる。
折り紙をあやつりオカンとふたり暮らしていたけど、いろいろあって3つの武具を求めて旅することに。わあ冒険譚してる。言いつけを守らぬことが冒険の鍵。
コンパス人形、おさるとクワガタを率い船路をゆく。不思議な縁を感じながら。
がしゃどくろ戦、闇の姉妹+目玉戦などを経て判明していく従者の出自。オカンの駆け落ちの記憶。サルとクワガタ(ご両親)による親権争い。
ご両親の犠牲のもと最終武具・のヒントを得る(パパあっけない!)。
始まりの場所へ単身乗り込むクボ。
いつも落陽を教えていた鐘が兜だったのだ。
やがて月の帝戦に至るが、結局は伝説の武具より記憶が一番の武器だった。記憶を紡ぐ能力が奪う能力に勝ったのである。
己と父母の3つの弦で勝負を決するのが少年漫画的で良い。
3つの弦(母の髪、父の弓弦、主人公の髪留め)と記憶(物語)が結びついているのが興味深い。
<印象>
- クボじゃなくてクボなので注意。
- 吹き替えで見たが、豪華声優陣(@シネマクレール岡山)。
- アジアっぽい何か、ではなく舞台は明確に日本を標的にしている。日本人監督制作と言われても違和感がないくらいにワビ=サビの抑制が細部まで効いている。
- 三味線や紅葉船などの和の風物、折り紙の自由自在な動き、緊迫感あるバトルが魅力。
- ねんど、紙、木、布などの質感がいやにリアルだったのでCGすげえなあ~と思っていたら、CGちゃうんか~い! これは、ストップモーションアニメ。要はNHK教育のニャッキ! みたいなやつだったことが判明。注ぎ込まれた労力にただひれ伏すしかない。
- 出立、出逢い、戦闘、別離、回帰、などの王道物語構成が良い。
- EDのつなぎがオシャンティアヌス。