Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

講談社学術文庫

アレクサンドロスの征服と神話

【概要】著者(監督):森谷公俊 アレクサンドロスの生涯は一篇の大河小説のごとく、名立たる逸話にあふれている。開戦劈頭グラニコスでの華々しい一騎打ち、だれも解けないゴルディオンの結び目を一刀両断にしたとの伝説、リビア砂漠のアモン神殿における謎…

ゴータマ・ブッダ

【概要】著者(監督):早島鏡正 タイの砂浜、木漏れ日のなかで南風に吹かれながら読んだ。執筆の動機は「ゴータマ・ブッダが道を求めて歩んだ求道者であり、さとりを得てもなおかつ道を求めて歩きつづけた人であったことを明らかにしたかった」からであると…

法然と親鸞の信仰

【概要】著者(監督):倉田百三 某ょべらす氏に触発される。『一枚起請文』『歎異抄』を主テクストとして、法然と親鸞の生涯、その信仰と発展を百三イズムを多分に取り入れながら熱く語る。 信仰というものは生きるために必要な、日々夜々欠くことの出来な…

古代ポンペイの日常生活

【概要】著者(監督):本村凌二 ヴェスヴィオ火山の噴出物の下に沈んだポンペイの街。幸か不幸か、我々はその「街角に残された落書きを通じて、民衆の喜びや憎しみがじかに聞」きとることができる。それらの壁には広告や選挙ポスター、罵りの言葉やメモが書…

親鸞

【概要】著者(監督):笠原一男 親鸞大好きマンが彼の生涯と思想を割とコンパクトにまとめている。京⇒新潟⇒茨城⇒京と拠点を変えていった背景や思想の変化について理解が深まった。浄土真宗の考え方はもちろんのこと、歎異抄の簡易解説もあり、お得感のある…

興亡の世界史 シルクロードと唐帝国

【概要】著者(監督):森安 孝夫 一千年紀中国で最大の繁栄を謳歌した大唐帝国の国際性や統治形態に関して学術的に語る。ソグド人や北方遊牧民族の存在感は想像以上に大きかった模様。陸上交易路、いわゆるシルクロードの発展ぶりを紙面から妄想できる。 本…

あいうえおの起源

【概要】著者(監督):豊永武盛 単音名詞にはじまる日本語の起源。それらが語頭音になり、さまざまなイメージを喚起する語尾が結合して二音節動詞が生まれていった。尿が飛ぶようす(「尿(し)」+「く」)や尿道括約筋を締めるようす(「尿(し)」+「む…

文明としての江戸システム

【概要】著者(監督):鬼頭宏 江戸時代を一つの特異な文明システムとしてとらえる試み。宗門人別改帳からの人生復元、人口動態、自然環境の変化、産業の発展や経済活動など、さまざまな面から江戸時代を分析する。社会全体の生産性の向上とそれゆえの行き詰…

大英帝国という経験

【概要】著者(監督):井野瀬久美恵 連合王国の約300年(1650~1950ぐらい)。アメリカ独立の衝撃と帝国システム改変にはじまり、移民、奴隷、モノ、表象としての女王などのテーマから大英帝国の実像に迫らんとする。随所に某国のあくどさ・狡猾さ・粘り強さ…

オスマン帝国500年の平和

著者(監督):林佳世子 【概要】 多民族帝国オスマン帝国の興亡もとい攻防もとい光芒を辿る。読みやすく面白い。ハプスブルグ家、ヴェネチア、イランやエジプト王朝など周りが敵だらけの中、アナトリアとバルカン半島を中心に王朝を存続させ続けたしぶとさ…

チベット旅行記

チベット旅行記(上) (講談社学術文庫) [文庫]著者:河口慧海【概要】明治時代に真の仏典を求め、鎖国中のチベットに乗り込んだ変な僧の冒険活劇。寒さや高山病や熱病で何回も死にかけたり、ヒマラヤ山脈近傍国のVIPと友達になったり、原始仏教の斎戒を保った…

慈悲

慈悲 (講談社学術文庫) [文庫]著者:中村元評価:B【評】めっちゃお堅い。でも、ひたむき。『輪廻の苦患を知りつくしたおんみをそこに長い間とどまらしめた大悲と、おんみとでは、いずれを先にわれは拝すべきであろうか。』現代の問題は実は古代の問題であっ…

世界史への扉

世界史への扉 (講談社学術文庫) [文庫]著者:樺山紘一評価:C【評】世界史を読み解くためのヒント、気づきがちりばめられているよ!

マホメット

マホメット (講談社学術文庫) [文庫]著者:井筒俊彦評価:B+【評】『イスラーム生誕』の第一部とだいたい同じ。情熱と理性ある迫ってくるような文体から、青年の喘ぎを、憧れを、きみは感じないのか。彼の正体は一体何だろう。使徒か、預言者か、英雄か、あ…

人口から読む日本の歴史

人口から読む日本の歴史 (講談社学術文庫) [文庫]著者:鬼頭宏評価:B【評】先史時代から現代まで、人口の変化を追う。ついでに江戸時代の人々の生活を復元。人口推計の手法や 「マビキ」の効果が興味深い。自然環境の変化やエネルギー利用の発展が人口に与…

老子・荘子

老子・荘子 (講談社学術文庫) [文庫]著者:森 三樹三郎評価:B+【評】老・荘思想が一挙に学べておいしい。お得感。老荘のエッセンスから道教・仏教(浄土・禅)への影響まで大増450頁。興が乗ったのか、浄土真宗まで話が広がるぞ。万物の理、道―――。老子によ…

日本仏教 思想のあゆみ

日本仏教 思想のあゆみ (講談社学術文庫) [文庫]著者:竹村牧男評価:B【評】聖徳太子から鎌倉仏教までの、仏教理論の大伽藍の数々を見よ。どうも宗教哲学っていうのは物事をいたづらに難しくしてる気がするなあ、というわけで単純明快な「歎異抄」あたりを…

時空のゆがみとブラックホール

時空のゆがみとブラックホール (講談社学術文庫) [文庫]著者:江里口良治評価:B【評】相対論・ブラックホール物理学を解説。専門書の入門書くらい(?)なので数式が少し多めに出てくる。ポテンシャル図や熱力学とのあなろじ~が興味深い。20年分の補足がや…

東と西の語る日本の歴史

東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫) [文庫]著者:網野善彦評価:B+【評】たくさんの文献を参照しながら、「通説化したさきの日本民族感、日本史像を根本から再検討」。独善的・視野狭窄なドグマに釘をさす。言語、慣習、制度、政治、経済など、東と西…

鏡の中の物理学

鏡の中の物理学 (講談社学術文庫) [文庫]著者:朝永振一郎評価:B+【評】『鏡のなかの物理学』では物理法則の対称性を三種の鏡にたとえて。『光子の裁判』では、光の二重性の検証を探偵小説風に。講演・随筆の名手ですわ、振一郎。「なか」と「中」の使い分…

論理について

論理について (講談社学術文庫 12) [文庫]著者:笠信太郎評価:B【評】ものごとの考え方・見方についてのヒントを教えてくれるぞい。

日本国憲法

日本国憲法 新装版 (講談社学術文庫) [文庫]著者:---評価:B【評】日本国憲法だけでなく、大日本帝国憲法、教育基本法、児童憲章、憲法の英訳、日米安全保障条約も収録。帝国憲法と比べると、象徴としての天皇、戦争放棄、徴兵制の廃止、生存権、文民統…

日本文化論

日本文化論 (講談社学術文庫) [文庫]著者:梅原猛評価:B【評】トインビーの解説に始まり、日本独自の文明を生み出す重要性に終わる。物質文明の吸収に己を空しゅうしすぎた明治の後遺症を説く。近代西洋哲学の平易な解説も、いいね!

枕草子

枕草子 (岩波文庫) [文庫]著者:清少納言 校訂:池田亀鑑評価:A【粗評】『方丈記』『徒然草』より時代が古いのでなかなか読みにくい。岩波文庫のでは訳はあって無きがごとしなので、講談社学術文庫のを薦める。中宮マジリスペクトなキヨシが、現では苦しく…

ハイデガー

ハイデガー 存在の歴史 (講談社学術文庫) [文庫]著者:高田珠樹評価:B【粗評】ハイデガーが、本来的な歴史性として考えていることは、ほぼこのように纏めることができるだろう。自分を貫き、自らの生活を統御している力、過ぎ去ったはずのものに由来しなが…

方丈記

方丈記 (講談社学術文庫) [文庫]著者:鴨長明 訳注:安良岡康作評価:A【粗評】災害語り部おぢさんこと鴨長明。非常にストイック。五つの災禍について語った後、孤高の隠遁生活および心の持ち方について。 世の無常や自己の心の弱さを「抉剔」し尽す。最後に…

啓発録

啓発録 (講談社学術文庫) [文庫]著者:橋本左内 訳:伴五十嗣郎評価:B+【粗評】幕末早期退場組の左内ニキが齢僅か十五にしてものしてしまった手記。凡百の自己啓発本より啓発されるぞい。「立志」「勉学」など五項目について平易かつ具体的に武士の心構えを…

中庸

中庸 (講談社学術文庫) [文庫]著者:子思 訳注:宇野哲人評価:A【粗評】子程子曰、不偏之謂中、不易之謂庸。中者天下之正道、庸者天下之定理。不偏不倚にして過不及無く、時に随い変に処してその宜しきに叶う、「中庸」の徳を身につけたいキミに。科挙を受…

私の個人主義

私の個人主義 (講談社学術文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:A【粗評】漱石は講話の名手だった。そんな旧千円札の名講演5篇を収録。何かに打ち当るまで行くという事は、学問をする人、教育を受ける人が、生涯の仕事としても、あるいは十年二十年の仕事として…

進化とはなにか

進化とはなにか (講談社学術文庫 1) [文庫]著者:今西錦司評価:B+【粗評】生物が突然変異にうったえるときは、伝家の宝刀を抜くときである。突然変異をもってきて説明しなければならないかぎり、どうしたって、ランダムな無方向性の突然変異ではなく、方向…