Javaさんのお部屋・改

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

暗幕のゲルニカ

【概要】 著者(監督):原田マハ 今度はピカソの「ゲルニカ」が主題に。 半分架空の過去パートはまあまあ。一方現代では、主人公が国連やバスク地方のテロリストの陰謀やゴタゴタに巻き込まれるなど、展開が劇的すぎて『楽園のカンヴァス』ほどののめりこみ…

対話のレッスン

【概要】著者(監督):平田オリザ 劇作家と俳優のコンテクストの摺り合わせに心を砕いてきた著者が、21世紀のコミュニケーションのあり方を探る。 21世紀のコミュニケーション(伝達)は、「伝わらない」ということから始まる。この連載で何度も繰り返してき…

ブラフマンの埋葬

【概要】著者(監督):小川洋子 チョコレート色の瞳は静けさで満たされ、僕には見えないどこか遠くを見つめている。愛らしすぎて、悲しくなる。 <創作者の家>に関わる人々や謎の小動物ブラフマンとの交流を描く。 どこか悲しげで幻想的な作品世界が小川洋…

マチネの終わりに

【概要】著者(監督):平野啓一郎 ハイスぺなアラフォー同士のドラマティックな恋愛物語。心理描写がねちっこいぐらい綿密で、時折ナレーション風に人間存在の真理が語られたりする。そう、三島由紀夫のような感じに。いったん文体に慣れれば、ストーリー自…

承久の乱 日本史のターニングポイント

【概要】著者(監督):本郷和人 源頼朝や北条氏とその仲間たちの血で血を洗う闘争、後鳥羽院との対決を解説する。後鳥羽上皇、久々に手腕ある朝廷のプレイヤーだったけど、時代は復古的なやり方を支持しなかったみたい。 ですます調と軽めのノリ(「諦めム…

データで読み解く「生涯独身」社会

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【概要】著者(監督):天野馨南子 一般の人々、いいえ、行政さえもが、「当然」「普通は」「みんなそう」「こうであるはずだ」と漠然に思っていることが、客観的な統計データから見ると全く妥当ではない、むしろその真逆だ、ということがたくさんあることが…

まなの本棚

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【概要】著者(監督):芦田愛菜 幼き日々には図書館本を制覇し、いまも年100冊くらい読むというアシマナ先生。 ブックレビュー自体はあっさりしていてそんなに深みはないが、彼女の知的好奇心と聡明そうな感じが伝わってきてよい。とくに辻村深月は好きみた…

猫を抱いて象と泳ぐ

【概要】著者(監督):小川洋子 架空のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの奇妙な物語。現実感や場所性が希薄で、幻想的で透明で、多少の不自然さには構わずずんずん進む物語。そんな小川洋子ワールドが展開する。 心の中に棲んでいる者たちとの対話…

農業のすべてがわかる本

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【概要】監修:八木宏典 めておれ牧場(仮)設立に向け、ちょっとお勉強。 というのは嘘で、稲作がいつ・なにをするのか知りたかったのだ。内容は正直言って地理の資料集みたいな内容で、農業関連のマクロ統計データを使用しながら日本の農業の全体像(稲作・…

薬指の標本

【概要】著者(監督):小川洋子 現在絶賛洋子キャンペーン実施中。 読みやすい。しずかでふしぎな洋子ワールドが展開する。ただ若干ホラー気味。読者を引き込む不思議な小道具や舞台設定はさすがという外ない。もう少し後の作品に比べると少し現実感がある…

王維詩集

【概要】著者(監督):王維 選訳:小川環樹、都留春雄、入谷仙助 李白・杜甫ときたら王維でしょ。自然派で格調高く華やかだが、寂しさもたまにのぞかせる。浮沈の激しい波瀾万丈な彼の人生がそうさせたのか。「眇(はるか)に惆悵して君を思う」系のはジ~ン…

【概要】著者(監督):吉村昭 吉村昭前中期の歴史小説を5篇集めた。全体的にマイナーな人物が多い。だが、そういった地味で日陰の人々のとるに足りない生業のなかに、この世の真実がある。 すべて異国や異物との邂逅という点で共通している(一般的に物語…

ガリガリ君の秘密/赤城乳業・躍進を支える「言える化」

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【概要】著者(監督):遠藤功 赤城乳業の「任せて、育てる」企業マインドその他を解説。こういった「放置プレイ」は加減が難しいが、"no pain, no gain"で試練なくして人は育たないのだろう。1999年までのガリガリ君のダサダサデザインには笑った。特に81年…

これで古典がよくわかる

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【概要】著者(監督):橋本治 「古典」に関し、肩ひじ張らない訳文と解釈を提供する。 「つれづれなるままに~」の「わけわかんないうちにアブナクなってくんのなッ!」という訳に瞠目させられた。実朝とウラベ・カネヨシくんがよくいじられる。 書き言葉と…

夜の歌

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【概要】著者(監督):なかにし礼 祖父にもらって。上下2段組はしんどいが、だんだん引き込まれていく。 満州からの壮絶な引き揚げの記憶と、華やかな芸能界生活、そして転落。人間存在の醜さ穢さおぞましさをこれでもかと描くが、時折微かに覗くのは世界…

老子

【概要】著者(監督):? 訳注:蜂谷邦夫 言わずと知れた東洋最高峰の古典の一つ。現代語訳⇒書き下し文⇒原文という構成が読みやすい。 水、女、母などの言葉や比喩を潤沢に用いて、玄妙なる世界の理「道」に則って生きることを勧める。所有せず、見返りを求…

日本の歴史〈3〉奈良の都

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【概要】著者(監督):青木和夫 大仏建立プロジェクトをクライマックスに奈良時代のあれやこれやを一通りさらう。僅かに600万しか人口がいない極東の後進国にあって、思想や言語、制度、技術などが不足していた中での平城京造営はいかばかりの労苦だったで…

国際政治/恐怖と希望

【概要】著者(監督):高坂正堯 冷戦真っ最中の1966年に「軍備と平和に関する考え方の原則」を明らかにしようと試みる。「国家間の関係はこの三つのレベル(力・利益・価値の体系)の関係がからみあった複雑な関係である」と前置きし、それぞれと平和の関係…

敵兵を救助せよ!/駆逐艦「雷」工藤艦長と海の武士道

【概要】著者(監督):惠隆之介 元江田島の著者が駆逐艦「雷」艦長・工藤俊作中佐を顕彰すべく筆を執った。 「〇これ」でおなじみ、スラバヤ沖海戦での英国海軍将兵救出劇をクライマックスに据えた工藤の評伝。旧海軍に余裕がある時期だったからできたこと…

「砂漠の狐」ロンメル/ヒトラーの将軍の栄光と悲惨

【概要】著者(監督):大木毅 ドイツ第三帝国の「名将」ロンメルの神話を検討する。呉座勇一を見習ってロンメル観を更新したかった模様。 WWⅠでの山岳戦、WWⅡ西部戦線の緒戦・北アフリカ戦線での戦績を振り返り、彼が師団長クラスでは優秀だが、軍団長・軍…

徳川家康/われ一人腹を切て、万民を助くべし

【概要】著者(監督):笠谷和比古 日光東照宮に行った影響で。そして家康のこと昔からわりと好きだったので。 東照神君・家康の本格的評伝。膨大な参考文献が硬そうな印象を与えるが、意外と読みやすい。家康の生涯をたどりつつ戦国時代も概観できる(近代…

興亡の世界史 モンゴル帝国と長いその後

【概要】著者(監督):杉山正明 13~14世紀のモンゴルがユーラシア大陸を席巻したのは、多数の人々を統合・統御・統治するシステムあってこそだった。モンゴル帝国の成立とその画期性、そして軍事・政治・経済・思想など多岐にわたる帝国システムの遺産を説…

インディアスの破壊についての簡潔な報告

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【概要】著者(監督):ラス・カサス 訳:染田秀藤 カリブ海やメソアメリカ周辺、南アメリカ北部で征服者(コンキスタドール)どもが行った「破壊、殺戮および残忍な所業について語るのは明らかに至難の業であり、記すのもほとんど不可能に近く、耳にするの…

忘れられた巨人

【概要】著者(監督):カズオ・イシグロ 訳:土屋政雄 まさかのファンタジー。登場人物がみんなボケ気味で、語り口も時系列が不明瞭なせいか、たびたび猛烈な睡魔に襲われた。カズオ先生のもやもやした文体も瞼を重くする。 主なトピックは老夫婦の出立、戦…

タロットの秘密

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【概要】著者(監督):鏡リュウジ 乙女な心境だったので思わず買っちゃう。タロットカードの起源や沿革、様々に与えられた寓意性や数々の版の存在、絵札の紹介や実際の使い方(あそびかた)など、タロットのおおよそがわかる。ジョジョ三部をはじめ、いろん…

国際線機長の危機対応力 

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【概要】著者(監督):横田友宏 機長・副機長の仕事を紹介し、機長はシステムオペレーターだけでなくチームリーダーとしての能力も必要とされることを説明。まさに賢者(愚者は成事に闇く、智者は未萌に見る『戦国策』)。やや説教臭いがリーダー論としても…

英語の歴史

【概要】著者(監督):寺澤盾 ドイツ語との類似点、人称代名詞の格変化、語彙の豊富さ(雑駁さ)、スペルと発音の乖離など、英語の謎が明らかに。英国の歴史と合わせて考えるとよくわかる。言語学的には結構コアな話が多いのだが、小ネタが多くて読みやすい…

FACTFULLNESS/ファクトフルネス

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【概要】著者(監督):ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング ロンランド 訳:上杉周作、関美和 これは読むべき本! 「世界では戦争、暴力、自然災害、人災、腐敗が絶えず、どんどん物騒になっている。金持ちはより一層金持ちになり…

総員起シ

【概要】著者(監督):吉村昭 海難事故の暗い秘密、沖縄戦に従軍した理髪師、伊号第三十三潜水艦沈没および引揚などの五短編を収録。人間が歴史の大いなる力につき動かされて動き回るさまを、著者お得意の淡々とした筆致で克明に描く。どれもずっしり重いが…

満潮の時刻

【概要】著者(監督):遠藤周作 太宰の『パンドラの匣』みたいに、主人公が入院する。 出征していないこと・生き残ったことへのうしろめたさ、入院中の心境や手術の描写、他の入院患者や看護婦・妻との交流には著者の経験が生きている模様。 『沈黙』のパイ…